5.0
連載感謝します
大学の頃に連載が始まって、書店の発刊情報を見ながら単行本を買いそろえていました。転生や異星人の物語は今でこそフィクション漫画やゲームの王道ですが、長く少女漫画の世界でストーリー中心の読み応えのあるテーマに進化して、萩尾先生や里中先生らの世代で世界観が飛躍的に拡大し、この作品で結実したと言えると今でも感じます。ちょうど1970年代の終わりに始まったこの作品は原作もご本人であり、ファンタジーコミックの発展の集大成だと感激しながら読んでいたものでした。今でも色褪せない緻密なストーリーはまさにゲームの時代の幕開けにつながる時代の偉大なる完成品です。こんな世界観を生み出した日渡先生に深く感謝します。当時はローティーンの読者の没入が激しく、「ぼくタマはフィクションです」と敢えて作者自らコメントせざるを得ないほどの完成された虚構世界だったのですから、21世紀にも通じる普遍性は当然のことです。
ぼくはもうじき還暦を迎えようという爺さんですが、リアルタイムでこの作品を読み始めたものの就職を機に完全に読む習慣を忘れてしまいました。実は、最後の3巻ほどを読んでおらず、幸い今の今までネタバレも聞かずに過ごして来ました。35年ぶりに再開し出したストーリー展開をワクワクしながら読み進めています。溜め込んでいた未完の単行本も最後の転勤のついでに処分したばかりでのこの出会いは、めちゃコミに対しても感謝以外の何物でもありません。
- 0
ぼくの地球を守って