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戦場
恋愛に熱くなった頃をすぎて、めでたしめでたしの後の人生。家庭生活という静かな戦場。家庭の中で、選択をしている側と、その選択を我慢して受け入れている側、よく描かれている。
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恋愛に熱くなった頃をすぎて、めでたしめでたしの後の人生。家庭生活という静かな戦場。家庭の中で、選択をしている側と、その選択を我慢して受け入れている側、よく描かれている。
結婚って、ゴールじゃなくスタートってよくわかった。家族と恋って、両立しないのかも、と考えさせられる。産後、夫との性が苦痛でしかない妻の様子とか、気づいてない夫の様子とか、リアルだな。
一人一人、とんでもない問題を抱えている、どんなに外側は美しく見えていても、そんなことを思い出させてくれる。そんな中で、ジタバタするのが人間だし、人と関わるのをやめられないのが人間だと気付かされる。
小さいころ、アニメで見て知った気になっていたけれど、改めて読むとストーリーも絵も、魅力がすごい。世界には、何かいる?世界の見え方が変わってくる。
親から愛されなかった子ども、子ども時代を奪われた子どもが、大人になって、素晴らしいパートナーと出会う。そうだといいと思うけれど。
彼女のひたむきさを見ていると、胸がスッとする。必死にやって、結果がついてこないことも多いけれど、彼女のようにひたむきに、誰かのせいにしないで働きたいなと思う。
重厚な内容だが、絵の線の細さが、欲に弱い人間の姿をよく現しているみたいだ。読み返してみると、こんなところに伏線があったのかと驚く。
こういうテーマが女性の中でだけ消費されて、男性まで広がっていかないとしたら、とても残念だと思う。この主人公の男性みたいな人が、まだまだ多いんじゃないかな。離婚を切り出されて初めて、妻の不満に気がつくのね。
改めて見てみると、当事者や金貸しの極悪なところはもちろんあるのだけれど。権力システム側の、例えば警察や銀行や保険会社の人たちの、隠蔽された暴力性の方が、より極悪だと感じる。
医療の現場って、決断の重さ、その結果が命や人生に影響を与えるものだから、従事してくれる人の負荷はすごいものだろう。その分、浄化される瞬間の感動は凄まじい、それが描かれていると思う。
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