んほ。さんの投稿一覧

投稿
28
いいね獲得
60
評価5 18% 5
評価4 50% 14
評価3 7% 2
評価2 7% 2
評価1 18% 5
11 - 17件目/全17件
  1. 評価:5.000 5.0

    つっこみどころはあれど、好き!

    ネタバレ レビューを表示する

    ステロイドなどのところどころで誤解を生じて治療/服薬指導の妨げにならないための解説さえ加えれば、小学生の副読教材または推薦図書に…!とおすすめしたいほどの楽しい作品でした。

    つっこみどころとしては、同じ赤血球さん・白血球くん・血小板ちゃんが体内で再会する可能性はほぼ無く、すぐに再会出来たら超運命的な再会。かつ、再会時にはびっくりするほどお年が離れているはず。

    各寿命を鑑みると、赤血球さんがまだピチピチなのに白血球くんはかなりのおじさん(しかも、あまりお仕事をこなしていない非ヒーローであることが条件…)で、血小板ちゃんは数日中にヨボヨボになっているか、赤血球さん以外は同じ記憶を持ったまま継代した新世代という転生ストーリーになるのでは。

    などと細かいことは気にならなくなるほど、各キャラが魅力的で、擬人化のアイディアの楽しさにぐいぐい惹かれました。学生時代に出会いたかったなあ。

    続編ではあまり可愛くなくなってしまう血小板ちゃんが、本作では猛烈に可愛いです。
    血小板ちゃんの増減に伴う難しいご病気の数々を思うと、この無邪気な愛らしさに隠れた健気さと恐ろしさが増します。

    • 5
  2. 評価:4.000 4.0

    作家さんの全作品がノンフィクション

    ネタバレ レビューを表示する

    本作品で永田さんを知りました。

    そのご拝読した他作品の随所に、永田さんが経たご経験/ご苦悩/疑問/得たものをそっくりそのままにありありと感じ取れ、読めば読むほどに作家さんの純粋さ、聡明さ、洞察力の高さ・深さゆえの悲しさと愛しさが増し、

    そして、理不尽な幼少期をご自身の才能・感性・努力を糧になさった希有な方ということを知ることが出来ました。

    「もしこんな時にこんな救いの手があったら…」という他作品の設定はおそらくご経験から生まれ、作家さんご自身ならこう助けてあげたいというノンフィクションなのかなあ。
    そんなことを考えながら読み進めるうちに、気付くと胸中で作家さんと主人公へ大きなエールを送っていました。

    本作品中の奥様のおおらかでしっかりとなさった母性とお人柄も魅力的で、「大切な存在をこんな風に見守り支えたいなあ」と、同じ女性としても憧れます。

    • 9
  3. 評価:3.000 3.0

    主題・画力・タイトル 再考を

    ネタバレ レビューを表示する

    せっかくの膨大な益のある議題を、主題・画力・タイトルで損なっていらっしゃるような気が致します。

    思春期に引きこもって40過ぎて社会復帰する方にとってバイブルになり得るのでは。

    • 0
  4. 評価:4.000 4.0

    義憤

    ネタバレ レビューを表示する

    類経験者として、救いと再考のご好機を与えて下さった作品でした。
    未遂とは言えど傷は同じということを、(少しでもムラりとした)加害者予備軍・好奇的オーディエンスに知って頂きたい。

    他でもない、
    これをお読みの、そこのあなたのことです。

    題材として高校教師×白夜行を起想した方がおありかもしれませんが、本作品の様に逃げることなく刑を受け止める主人公さんは人としても男としてもキャラクターとしてもあまりにもご立派で、当事者としてわたくしはこの瞬間、彼の存在を切望していました。
    誰か来て、誰か助けて、誰かこいつを二度とこんなことさせないようにして…!と。

    わずか13歳の彼は実行して下さった。
    しかし、彼の義憤による超抑止的行動は刑法上では犯罪。


    では、どうすれば良かったというのか。見て見ぬふり?止めに入る?人を呼ぶ?懲らしめる程度のダメージを負わせる?
    そんなのはいずれも彼女か主人公にとって不利であり、加害者がその後加害し続けることを止めることが出来ない、だからこそ、この類いの卑劣な犯罪が止まらないのでしょう。

    奴をこうする前に今一度、他の方法は無かったか。
    それを描いてくださったら、文学史上に残る名作になりうるのでは。
    やむを得ない人間性に満ちた犯罪よりも、よりスマートな解決法を描ききるお力が作者さんにはおありだと信じる一ファンとして、星一つ減らしたエールを送らせてください。

    • 0
  5. 評価:1.000 1.0

    愛?

    元日にパーカー姿、お友達からの幸せいっぱいなお年賀に苛立ち燃やす、郷里の親御さんからのお電話にも新年のことほぎを交わすでもなく「なに」と不機嫌なレスポンス。

    そんな人間性の40近い独身女性が努力するでもなく、誰かにただ愛してほしいという訴えを理解することは全く出来ません。

    • 5
  6. 評価:4.000 4.0

    悲しさと愛らしさ

    ネタバレ レビューを表示する

    任侠人の幼稚さや孤独、未熟ゆえの愚かさ、男ならではの愛らしさ悲しさを、狂気や不条理の世界の中に描いた北野武監督の作品に感じる母性性がわたくしは好きです。

    それに通じるものをウシジマくんシリーズに感じ、惹かれています。

    壮絶なまでに汚い食べ方で裏打ちされる家庭環境、お母様はさぞやすらっとなさったお美しい方だったのだろうなあと想像させる端正なルックス、相対する者への憐憫や温情と表裏共存する不可解なほどの非情な残酷さなど、ストーリー進行とともに滴り滲み、読者の心にほのかに温かくどす黒いしみを残す主人公の人生。
    なんとも切ない作品です。

    • 1
  7. 評価:5.000 5.0

    主人公の可愛さ、聡明さ、勤勉さ、強運等々

    あり得ないかつありがちな設定ながらも、主人公のキャラクターと健気さ、本作品から得られる知識量と質の高さに魅力されました。
    ラッキー続きのご都合主義的流れではありますが、変なエロなどにぶれていない作風にも好感。今はまだ無料分のみですが、全巻拝読する予定です。

    • 0

設定により、一部のジャンルや作品が非表示になっています