5.0
極上の娯楽
娯楽としての漫画、という位置に於いて傑作。
あるあるあるあると、一人ニヤニヤと笑いながら読んだ。
なんらかの感動なりを求めて読む作品ではないが、愉快痛快ちょっぴり痛い、というところ。
例えば入院している友人への見舞いとして、逸品といえる手土産になるだろう。
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娯楽としての漫画、という位置に於いて傑作。
あるあるあるあると、一人ニヤニヤと笑いながら読んだ。
なんらかの感動なりを求めて読む作品ではないが、愉快痛快ちょっぴり痛い、というところ。
例えば入院している友人への見舞いとして、逸品といえる手土産になるだろう。
この人は高校生の話が上手いのかな。
それとも大人という存在そのものが、恋から遠ざかってしまうものなのかな。
好きという気持ちだけでは恋が出来ない。
仕事に対する責任だって、まともな社会人なら当然色恋沙汰より比重が大きくなる。
冒頭部分の述懐がとてもリアルだ。
大人の恋には、大人の女の恋には、賞味期限ならぬ消費期限がある。
だって女には出産年齢があるから。
それゆえに、じっくりと恋を育てていくことも、衝動のままに突っ走ることことも出来ない。
だって失敗をやり直す時間がないから。
まだ間に合う。
もう間に合わない。
その端境期が27才とするなら、秀逸なタイトルだと思う。
絶対こんなセンセイいないって!
ということにさえ目を瞑れば、彼女に共感してしまって切なくなる。
好き。
好き。
好き。
そうとしか言い様のない胸の内と、相手にされるわけがないという自覚。
だけど──。
戸惑いと逡巡。
躊躇い。
高揚。
歓喜と絶望。
恋の全てが詰まっていてとてもよかった。
やっぱり失恋の瞬間には、相手よりはるかに格上の極上の異性といたい。
それが単なる見栄だとしても。
捨てられるよりは「お互い様」と笑顔を見せて、極上のパートナーの腕を取って去り行きたい。
そこから始まる恋なんて王道のロマンス過ぎるけれど、この王子様の正体が気になる。
物語がうまいな、と思う。
冒頭にいきなり描かれた半裸の男のボディに「ウッヒョー」と言わされる。
やはり漫画は絵が命。
絶対に親不知なんか元からないと言われている新人類だなと確信させられる顎のラインがイマドキの漫画絵だが、気になるほどではない。
指がきれい。
無精髭までセクシーに描ける力量はお見事。
物語の導入としては肩透かしなくらい不自然な展開だけれど、次話購入したので及第の星三つ。
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深夜のダメ恋図鑑