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ちよにやちよには自分たちで紡ぐ
主人公は中学3年生の樹と梓。
2人とも両親が離婚してしまい、その影響で樹は”永遠に変わらないもの、諸行無常”を求めて梓に一生別れないことを前提につきあおうと提案します。
お互いに好きでつきあうことにしたわけではないので、ぎこちないところから始まっていく上に、うまく気持ちがかみ合わなかったり、言いたいことをちゃんと伝えることができなかったりと紆余曲折をたどりながら、少しずつ少しずつ心を通わせていきます。
決してドラマチックな展開があるわけではないけれど、日常を丁寧に描きつつ2人の心の繊細な動きもよくわかる珠玉の作品になっていると思います。
最終版に、最初に永遠を誓った自分たちの関係はもろいもので、これからも自分たちで紡いでいくという趣旨のセリフがあり、これがこのお話の肝かなと考えながら読み終えました。
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ちよにやちよに