4.0
なぜか温かい眼差しになる漫画
よくストーリー設定が曖昧で読んでいてイライラする漫画が多い中、この漫画は主人公2人の状況設定がしっかりしていて、毎回安心して読める。ヘンな悪者が一人も出てこないのもいいし、舞台が農村なのもほっとする。絵もていねいで好きだ。
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6209位 ?
よくストーリー設定が曖昧で読んでいてイライラする漫画が多い中、この漫画は主人公2人の状況設定がしっかりしていて、毎回安心して読める。ヘンな悪者が一人も出てこないのもいいし、舞台が農村なのもほっとする。絵もていねいで好きだ。
主人公が婚約者を義妹だかライバルだかに奪われ、家からも追放され・・・の筋書きはあまりにもよくあるものですが、それでも主人公も捨てられたからといってめそめそせず、自分の秘めたる魔力と人間力で事態を打開していく過程は読んでいて味方してあげたくなります。ラッキーな三兄弟との出会いがきっと主人公に幸せをもたらすんだろうなと、安心してのんびりコーヒーを飲みながら楽しんでいます。
漫画だけでなく、昔の中国を舞台にしたストーリーは善悪問わず女性も権謀術数を凝らし、渡り合い、闘う。この漫画の主人公もただなよなよして守られる女性でないので、読んでスカッとするのがいいところ。
今の漫画界、どちらを向いても転生ものが目に付く。現代において事故で死亡した人が、架空の時代(あるいは実在した過去)、架空の場所(実在した地域もある)に転生して困難を切り抜け、活躍するというストーリーだ。この漫画は昨今のそうした流行りとは無縁で、たんに日本の大正時代を舞台に、成り上がり者と名家の女性が結婚し、戸惑ったり、反発したりしながら互いの人生をすり合わせていくストーリーだ。もしこれが令和の今ならもっとカサカサで味も素っ気もなくなるだろうが、やはり日本の大正時代に生きた人々の生き生き感、しっとり感といった情感がストーリーに格のようなものを与えているような気がする。
この作家の描く絵柄は好みでない。しかし、扱うテーマが面白い。主人公はあっちふらふら、こっちふらふらなので、読んでいる者が思わず応援の意味で(もっとしっかりしいや!)とか、(いやいや、油断しすぎやろ)とか、ハラハラさせられる。この作家の作品はタイトルがいいんですよね。
登場するそれぞれのキャラクターの性格や特徴、表情などがきちんと描き分けられ、主人公の幼馴染への複雑な思いや恭介との出会いと心情の変化が丁寧に描かれているので、読んでいてついつい入り込んでしまう。最後がどうなるかめちゃ気になる。
産んで、生まれて、生きて、死んで。これを古代から今まで全人類が繰り返してきたんだから、いや~、一人一人の人間は全部すごいなあ、とこの漫画読んで感じました。昔は産むとき母親が死んだり子どもが死んだりすることが多かったというけど、今は医学が発達しているのにやっぱり命を生み出すことってとてつもなくスゴイ作業なんだなあと自分の経験も振り返って、納得しています。
筋立ては、広域を経済的に支配する新興成り上がりの商人家に下級貴族の娘が政略結婚で嫁がされ、蓋を開けてみれば夫は他に恋人がいるので一年後には使い捨てポイと離婚されるお膳立てになっていたというもの。
ストーリーはそんなに独創的ではないが、それでも読ませるのは、主人公の女性が、当時の貴族女性の苦しい制限下で自由と愛を求めて戦い、その中で周囲の環境や人を変えていくのが魅力的だからだろう。
驚いたことに夫まで次第に影響を受けて変わっていくので、もともとの恋人はどうなっちゃうのかそれはそれで心配だが、女性の権利が制限された社会風潮をがっつり打ち破って真実の愛を獲得する主人公の力強さが魅力かな(たぶん。まだ最後まで読んでいないけど)。少しずつ楽しんで読み進めようと思っている。
絵柄がほんわかして和めるかも、と思って読み始めたらどっこい、これ、怖いわ。私は離婚経験者ですが、こんな原因も分からん冷戦状態に置かれてよく何年も辛抱できるなあ、私はムリ~。最後まで読む気力が湧きません。
私も女性ですが、病気になったらなったときのこと、お金もないし放置して命がそれで終わるならそれはそれで仕方ないと思って暮らしてきました。その思いは特に経済的な余裕のなさが後押ししてくれているんですが、この漫画を読みながら、人生について、命についてもうちょっと考え続けようという気持ちになりました。あと、医学ってすごいもんだな、とも。
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愛を運ぶトラクター