5.0
大事に読みたくなる文字
絵も可愛いし、台詞や独白のテンポも素敵で、こんな文を紡げる大島先生の才能や感性に圧倒されるような心地になります。
ちなみに『四月怪談』を学生時代に読んで「こんな昔から女性は男同士のあれやこれやに妄想逞しくしていたのか…!」と衝撃を受けました。、
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絵も可愛いし、台詞や独白のテンポも素敵で、こんな文を紡げる大島先生の才能や感性に圧倒されるような心地になります。
ちなみに『四月怪談』を学生時代に読んで「こんな昔から女性は男同士のあれやこれやに妄想逞しくしていたのか…!」と衝撃を受けました。、
「草冠の姫」の天邪鬼さや、その他にも不思議な人物達か登場する作品を(なんだこれ?どういう事?どういう心理?)と分かりたくて頭をひねりながら読んでもよく分からなくて、それでも不思議な余韻が残る作品たちでした。
コーヒーカップの底に残ったお砂糖のジャリジャリ、美味しいよね、という共感はずっと残ってます。
主人公の身に降りかかる恐ろしい事を飄々と絵描き、それでもどこかに希望をひと欠片残していくような終わり方が切ないです
「庭はみどり川はブルー」の終盤、視点が憑依した母親から徐々に娘本人へとすり変わっている不思議さが忘れられません
「たそがれは逢魔の時間」を読んで、こんな可愛らしい絵でなんて酷な事を描くのだろうと戦慄した事を忘れられません。
そういう所がとても好きです。
『綿の国星』のチビ猫の様に、空気のように自然に(デフォルメされた先生に比べて)巨大な成人男性に擬人化してしまう感性に脱帽です。
それにつけても描線が美しいです。
擬人化されたサバの、ミステリアスで飄々とした佇まいが素敵です
「私、男になって男に愛されたいという夢を捨てるわ!」
という台詞が忘れられません。
『四月怪談』といい、男同士にまつわる女性の妄想についてぶっ込んだ所が好きです。
大島弓子先生を「少女漫画に哲学を持ち込んだ人」と評する文を見たことがあります。
作家の川上未映子さんも、大島弓子先生について歌人と対談していた中で「ビーズじゃなくてバズーカ」と話していた覚えがあります。
甘い様で容赦無い所が大好きです。
黒い瞳を「黒い飴」に例える感覚にウットリします、
「漫画の文字は読み飛ばす派」の人には読みにくいかもしれませんが、奇人変人が大勢出てきて楽しいです。
1ページに何ヶ所もツッコミどころを作る原作者さんのコメディ力凄い…
味方だと頼もしい伊能くんや、一見常識人なのに投手に超献身的でこじらせてる洋ちゃんがお気に入りです。
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四月怪談