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そんな華にエールを送りたい
小学生の頃に身体的成長が止まった吉乃華の「人の良い面に目を向けていきたい」という言葉は優しく深い。小さく可愛いのはヒロインだから当たり前として、社会から半人前扱いをされ続けて来たが故に形成されたと思われる思い遣り深さと素直な性格が二人の親友を呼び、後輩・先輩に好ましい影響を与えていく。彼女の周りにはいつも優しい風が吹いている、そんな作品だ。
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小学生の頃に身体的成長が止まった吉乃華の「人の良い面に目を向けていきたい」という言葉は優しく深い。小さく可愛いのはヒロインだから当たり前として、社会から半人前扱いをされ続けて来たが故に形成されたと思われる思い遣り深さと素直な性格が二人の親友を呼び、後輩・先輩に好ましい影響を与えていく。彼女の周りにはいつも優しい風が吹いている、そんな作品だ。
青山瑠璃子は生まれつき顔に痣があるが、持ち前の優しさと明るく振舞うことで、今の穏やかな日常ををどうにか作り上げてきた美形の女子高生である。担任の神田先生は、人の顔を判別できないレアな形質の持ち主。二人ともそれが故のフリースクール出身であり、お互いに境遇を分かり合える存在であることを認識し、やがてそこに特別な感情が生まれるのも自然なことだった。副担任の白川先生は神田先生に好意を抱くが、二人の特別な絆を目の当たりにし、これを認めざるを得ない。この三人の関係性が繊細に描かれる。女性にとっては特に深刻な太田母斑、外見からは分からない相貌失認という特殊な運命を背負った二人の様な人達に接する機会があったとしたら、彼らの信頼を得るためには、如何に接するべきなのか、真剣に考えさせられた・・内面的魅力への言及は嫌味になるだろうか、やはり”それも君の個性だ”と肯定し、寄り添うのがいいだろうか、言葉を尽くせば伝わるだろうか等々。なおキャラクターデザイン(特に瞳の造形)は秀逸。※レビュー投稿後、実際に太田母斑で辛い経験をされている方のレビューを拝読し、治療には時間と費用が大変なだけでなく、苦痛も多大であることを理解し、安易に”治すことだってできるのでは”などと考えてはいけないと自戒した。
ヒロイン五色しおりは清楚なお嬢様であるだけでなく、どこまでも真面目な美人ちゃんだが、天然なところもあって凄く可愛い。こちらも超真面目な久我一郎&その妹弟と"しおり"との関係は勿論、アパートの住人との関係性も良好で、ほっこりする。ありがちなお色気シーンも特に無く、それがかえって作品の質を高めている感じがした。アニメ版キャラのデザインは、当コミックのデザインをブラッシュアップした感じで、いずれも◎
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133cmの景色