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友だちの絆が尊い
悲惨な過去を背負っており、それが故に心を閉ざした落第寸前の者たちが放課後に集められる。連帯責任を課せられるが、まとまらない。暗黒面に落ち込みそうになる者を、友情の大切さを知る主人公が、他の皆に働きかけて救い上げていく「絆」の物語。
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168645位 ?
悲惨な過去を背負っており、それが故に心を閉ざした落第寸前の者たちが放課後に集められる。連帯責任を課せられるが、まとまらない。暗黒面に落ち込みそうになる者を、友情の大切さを知る主人公が、他の皆に働きかけて救い上げていく「絆」の物語。
転生は無い公爵モノ。事実無根の醜聞が社交界に広まり「キズモノ」扱いされた主人公が、やり手の父親から処世術を学び、人生の巻き返しを図っていく。主人公を嫌う政略結婚相手の公爵が、ご多分に漏れずその後改心し最後は主人公と心の絆が・・と思いきや、そうはならず、離婚して幼馴染と再婚。そうくるかという展開が中々興味深い。
「起」パートでのお軽さが、"司"があっけなく死んでしまった「承」パートから雰囲気がガラリと変わり、"つらら"登場の「転」パートで更に妖しさを増し、無理やり「結」パートで纏めた感じ。パラレルワールドでの愛美と司はあの調子だと元の鞘に収まり、つららが時間を止めて皆の記憶はリセットされ、この世界の"清瀬"はただの転校生に戻り、そして元の世界で司は死なず?、戻ってきた清瀬とハッピーエンドでメデタシ×2ってことか。にしても、どちらの世界の"元明"もいいヤツで彼の方がモテそうだし、気になっていた清瀬の太い太ももが、16話以降で腰から下がいよいよ太くなったように見えるのは、太いから太ももよね!と清瀬に怒られそうだが、こんなところが気になるのは自分だけだろうか?
大きくは転生モノに入るのかも知れないが、自身の人生をやり直すリライフ物というジャンルがあるとしたら、これはその典型的作品かも。ブラック企業でこき使われた経験を2周目人生で武器として使い、非業の死を遂げたヒロインを助けハッピーエンドを迎えるというもの。ラストが淡白かもだが、これはこれでアリなのだろう。
タイトルからは刺激的なエピソードを想起させるが、これは物語の導入部に過ぎない。主人公の心を掴みたい女子が次々現れ、軽いお色気は定番として、登場人物の性格模写が緻密で、シリアスな気持ちの駆け引きに徐々に引き込まれた。主人公の女子に対する優柔不断さの原因もクライマックスで明らかになる。幼馴染その2の登場は余計だろうと思ったが、その後の展開で合点がいった。安心のエピローグも用意され、納得のいくエンディングで、全体として良い作品だった。
真実と真彩の兄妹は、父親が犯罪者であるが故に辛く苦しい生活を送って来た。真実は通信制高校で莉央と出会い、衝突しながらも次第に惹かれ合う。しかし莉央はお嬢様、真実は悲惨な家庭で育った寡黙で短気な男、住む世界が違い過ぎ、中々ハッピーエンドを迎えられない。真実は、父親譲りの、考えていることを相手に伝えない、あるいは上手く伝えられない性格で、常に説明不足だから莉央を始め周囲の人から誤解されまくる。そこが見どころなのだが、どうにももどかしい。結婚生活編で将来どうなるか分かっているから、高校生活編で、早く二人が二度と離れない固い絆で結ばれるのを観たいのだが。
30代半ばの恋愛は、肯定的だろうが否定的だろうが結婚を意識せざるを得ない。そこにズレが生じる恋人達。元カノとの恋愛再開はうまくいかない気がしたが、中谷さんとの恋は成就するのかと思っていた。まさか河西に持って行かれるとはね。向井くん、さぞ無念だったろうに。そして最高の相談相手である坂井戸さんとの仲はどうなることやら・・
小学生の頃に身体的成長が止まった吉乃華の「人の良い面に目を向けていきたい」という言葉は優しく深い。小さく可愛いのはヒロインだから当たり前として、社会から半人前扱いをされ続けて来たが故に形成されたと思われる思い遣り深さと素直な性格が二人の親友を呼び、後輩・先輩に好ましい影響を与えていく。彼女の周りにはいつも優しい風が吹いている、そんな作品だ。
青山瑠璃子は生まれつき顔に痣があるが、持ち前の優しさと明るく振舞うことで、今の穏やかな日常ををどうにか作り上げてきた美形の女子高生である。担任の神田先生は、人の顔を判別できないレアな形質の持ち主。二人ともそれが故のフリースクール出身であり、お互いに境遇を分かり合える存在であることを認識し、やがてそこに特別な感情が生まれるのも自然なことだった。副担任の白川先生は神田先生に好意を抱くが、二人の特別な絆を目の当たりにし、これを認めざるを得ない。この三人の関係性が繊細に描かれる。女性にとっては特に深刻な太田母斑、外見からは分からない相貌失認という特殊な運命を背負った二人の様な人達に接する機会があったとしたら、彼らの信頼を得るためには、如何に接するべきなのか、真剣に考えさせられた・・内面的魅力への言及は嫌味になるだろうか、やはり”それも君の個性だ”と肯定し、寄り添うのがいいだろうか、言葉を尽くせば伝わるだろうか等々。なおキャラクターデザイン(特に瞳の造形)は秀逸。※レビュー投稿後、実際に太田母斑で辛い経験をされている方のレビューを拝読し、治療には時間と費用が大変なだけでなく、苦痛も多大であることを理解し、安易に”治すことだってできるのでは”などと考えてはいけないと自戒した。
今井椿は引っ込み思案で目立たない女子。いじめの対象にもなり易く、イケメン五十嵐がそんな椿を庇って仲良くなる。拒絶されるのが怖くて、思っていることを言えない椿が何とももどかしい。しかし、世間ずれしていない純粋無垢な椿に惹かれる五十嵐。椿のキャラにもう少し魅力があれば・・、そして五十嵐が完璧過ぎなところが多少気になった。
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