5.0
可愛らしさとシュールさと
素朴な線で描かれる動物たちの愛くるしさ。
首をかしげて〝いじめる?”と問いかけ、”いじめないよぉ”と返す会話のあざとかわいさ。
でも、そのキュートさの背景にある、どこかシュールな笑いがこの物語を子供だけでなく大人も魅了するのだろう。
だが、ただ素直にいがらしみきお先生が描く動物たちの絵に癒されていればいいのかもしれない。
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素朴な線で描かれる動物たちの愛くるしさ。
首をかしげて〝いじめる?”と問いかけ、”いじめないよぉ”と返す会話のあざとかわいさ。
でも、そのキュートさの背景にある、どこかシュールな笑いがこの物語を子供だけでなく大人も魅了するのだろう。
だが、ただ素直にいがらしみきお先生が描く動物たちの絵に癒されていればいいのかもしれない。
同じ作者の「コボちゃん」が子どもが主人公で、優しく微笑ましい作風なのに対して、
こちらはサラリーマンが主人公の為、すこし、笑いに毒があるように感じます。
ですがこの画風なので、どこか飄々とした、憎み切れない笑いを誘われます。
4コマ漫画を描ける人は、本当に頭がいいのだと思わされます。
作者の安堂友子先生の幅広い知識に脱帽です。
古今東西の昔話、おとぎ話、伝説を勝手にアレンジして、弟に読み聞かせ。
こんなに面白くアレンジしてくれるなら、私もマチ姉さんに読み聞かせてほしいです。
この物語の登場人物、誰もが哀しみを抱えていて、毎回誰かが泣いていたなぁ。
でも絵が綺麗で、まさに少女漫画、という世界でした。
主人公・るりは金髪碧眼の美少女。でもハーフゆえに、いじめもある。
男性陣には愛され、守られるキャラだけど、いっそう女性キャラ(特に義母)の嫉妬をかきたてる。
異母妹・唯は家庭教師の惣先生が好き、惣先生はるりを、血のつながりのない兄・真幸はるりが、そしてるりの気持ちは・・・
どうなるかと思いましたが、ラストは優しく、すこし希望を残す終わり方でした。
ポール・マッカートニーに会いたいがために英会話もマスター。庶民なのに雰囲気や持ち物、そして心の中はお姫様。
そんなお母さまが巻き起こす、気品に溢れる、優雅な騒動。でも何だかこのお母さま、憎めない。だって、この方に計算は一切ないから。天然にはかないません。
カップラーメンという、どこの家庭にも置いてある食物から現れる天子様。
願い事を叶えてくれるという触れ込みだけど、まともに願いが叶っている人はほとんどない(笑)
呼び出す方の人間側も癖が強いし、もちろん天子さまもなかなかのキャラ。
安堂友子先生の描くキャラは、もう本当に面白い。
某医術漫画では、現代に生きる医師が幕末の日本にタイムスリップして、持っている知識で病人や怪我人を治してましたね。
ですが、この漫画では、三国志時代の諸葛孔明が、現代の日本にタイムスリップ。やはり自らの知恵・知識でアマチュアシンガーの少女をプロデュース。いや~、昔の人の知恵って侮れません。古典や古代中国の歴史の知識もいつしか身に付けられます。また、ボーカルを主役にした漫画って、歌詞だけで伝わるのが難しいことがよくありますが、この漫画では、きちんと音が伝わってくる気がしました。
『とりかえばや物語』を見事に漫画化!お見事です。
ということは、既に平安時代から男女の入れ替えシチュエーションコメディの下地は存在していたのですね(笑)
当時の人たちも、きゃあきゃあ言いながら読んでいたのでしょう。
それを氷室冴子さん、山内直実さんの名コンビで現代風に登場。
各キャラがもう生き生きとしてて、人間臭い。
古典もこんな風にアレンジしてくれれば、もっと好きになっていただろうな、と思わせられる名作です。
永遠の時を生きるパンパネラ一族。
その一員である、エドガー、アラン、マリーベル。
決して年をとらず、14歳の姿のまま。それゆえに定住できず、時に迫害を受けることもある。
映画「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」よりも昔に、はるかに美しく文学のロマンの香も高く漫画化。バラの花にポエム。当時の少女たちが、エドガーやアラン達の年を越えてしまうことを嘆いた、というのもうなずけるほど、少女の心を鷲掴みにした漫画です。
掲載されていたのが青年漫画誌だったため、お子様向けのアニメ版よりは〝毒”があります。
でも、それゆえに大人の鑑賞に応えられたのかなと思います。
子どもの視点を通して描かれる、大人の姿の滑稽さ、狡さ、哀しさ、おかしさ。
作者の大人と子どもへのいとおしみが感じられる漫画です。
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ぼのぼの