4.0
いやいや、なかなかどうして
アニメから興味を持ちました。
てっきり、自分が書いた物語の中に入り込んだ作者が、死亡フラグをへし折るために四苦八苦する、ギャグ漫画だと思っていました。が、現在無料145話読み切って、とんでもなく大変なことになっています。ただのギャグ漫画ではありませんでした。
そもそもこの作品の「黒歴史」とは、佐藤コノハが書いた物語であり、そこに出てくる本の名であり、更には、傷つき、満たされなかった彼女の心の中の記憶です。登場するキャラクターは当然、心のギズや憧れなどが反映されており、佐藤コノハが転生するイアナは、彼女が自分を投影したキャラ。イアナが事あるごとに「醜女」「悪女」と罵られるのは、佐藤コノハが自分で自分をそう思っていたから。
イアナの死亡フラグを折りさえすれば安泰、と思ったのに、話は思わぬ方向へ。キャラクター達の関係性も、どんどんと変化していきます。イアナを殺そうとしていたソル、イアナを追いかけているだけに見えたヨミ、コノハを過保護に守っているだけだったギノフォード、そして脳内お花畑に見えるコノハも、本来の姿を現していくのです。更に、ゲストキャラかと思っていた人物達が、いつの間にか物語の中心に。生と死を巡って、傷つき泣きながら、イアナ=佐藤コノハは、黒歴史と向き合っていきます。
人物も、物語も、複雑に絡まりあって、ひとつの出来事が思わぬ影響を及ぼす、この作品にある、もう一つのキーワード「死亡フラグ」。第◯話と書かず、わざわざ「死亡フラグ」と書いてあるのは、イアナのことだけなのか?佐藤コノハはまだ実はまだ生きていて、イアナは佐藤コノハの心を救うべく、死力を尽くしているのではなかろうか?などと思ったりもします。すなわち「死亡フラグ」は、2人分の命を言っているのではないか、と。
勝手な妄想をしながら、感心しながら、読み進めて来ました。悪役令息のオマケも、本編とリンクしていて、楽しめました。
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転生悪女の黒歴史