色は匂えどさんの投稿一覧

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61 - 70件目/全84件
  1. 評価:5.000 5.0

    読んでください。以上です。

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    これを今読んでいるあなた、中高生時代ってどうでしたか。上手くいってましたか、それとも何一つままならない感じでしたか。…まさか、現役の中学生高校生だったりします?だったらこんなレビュー読んでいる場合じゃありません!今すぐ作品ページに飛んでください!!テスト前じゃなければ!

    目つきの悪さと内向的な性格で誤解を受けることが多い主人公、小雪。
    ややガサツながら裏表がなく、高校でキャラを偽っている人気者、美姫。
    おっとりした存在感で包容力がある陽太。
    一見陽キャ代表のモテ男、湊。
    メインキャラ4人の、放っておけば日常の行間に埋もれてしまいそうな心の揺れや出来事を、考古学の発掘調査のような丁寧さで拾っている作品です。
    読むと昔の事を思い出して、「あああああ!」ってなる事もあるでしょうが後悔はしません。多分。

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  2. 評価:5.000 5.0

    一条ゆかりの最後の漫画

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    画業50年を潮に、ご体調もあって漫画を描く事をやめた一条先生。その集大成に相応しい、豪奢な人間ドラマです。なんせ舞台はオペラ界、主人公は資産家のお嬢様ときています。
    主人公、史緒は輸入代理店経営者の令嬢。早逝した母と同じ、オペラ歌手を目指していますが父の会社が倒産。途方にくれるも出会いに恵まれ、チャンスを掴んでいきます。
    他方、彼女のライバル萌は、毒親がいる庶民の苦労人。根性や対人スキル、強かさを武器にステップアップします。他のマンガなら、充分主役を張れる存在感を持つキャラクターです。
    オペラを好きな方なら曲名を見るだけで胸が踊るでしょうし、恋愛マンガとしても人間ドラマとしてもドラマチックで特濃の内容。すらすら読めるより、何度も読み返して楽しめるマンガをお探しの方におすすめします。

    • 0
  3. 評価:5.000 5.0

    許される不倫があるとしたら

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    小田ゆうあ先生の作品は、まず問題定義があって、そこから相応しいキャラクターを作っているのかと思うくらいに考えさせられるマンガだと思います。
    「斉藤さん」では保育園周りの大人たち、最新作「かろりのつやごと」ではルッキズム。この「ふれなばおちん」では不倫のボーダー、純愛と不倫の境界といったところでしょうか。
    「いいお母さん」でいる事に全てをかけているヒロインが、夫の策略で元俳優の男と出会い、物語が始まります。夫は妻に女らしさを取り戻して欲しくて「妻を誘惑してほしい(妻のまわりにいて、妻が意識するように動いてほしい)」と男に持ちかけ、見返りに社宅入居の便宜を図ります。側から見れば「自分たち夫婦の仲が深まるように当て馬になれ」と言っているも同然の傲慢な申し出。男(若くはないけど色気があり、モテるタイプとして描かれています)は夫への反感もあって、妻の籠絡に乗り出すのですが…という話。
    まず、そもそも夫の浅はかな行動がなければ二人は出会わず、恋に落ちることもありませんでした。妻に意識させたければ、自分を磨いていい男になる事もできたはずなのに、妻にだけ求める。仕事は妻もかなりのレベルでこなしている、というか妻は同性から見て相当なデキる女です。
    一応、形だけは夫の目論見は当たります。限られた予算で時間で、妻は自分の外見に手を入れ、夫目線でも美しくなるのですが、それはもちろん男の為。
    夫は女としての妻を失います。

    キスはしたものの男女の仲にはならず、互いに思い合うだけの恋。しかも発端は夫という、なかなかに珍しい不倫劇です。
    あなたから見て、この恋は罪ですか?という作者様の問いかけが聞こえるような作品です。

    • 1
  4. 評価:5.000 5.0

    いくえみ先生史上一番好きかも!

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    40歳の女性マンガ家が主人公。見た瞬間「え、まさかモデルはご自身か…?」ってなりました。多分違いますね…。
    コメディ寄りな自分のキャラクターに飽きてしまい、キラキラの少女マンガを書こうとするも、筆が全く進まない。気分転換に行ったカフェでだいぶ年下のイケメンに出会ったり賞をもらったりイケメンのお父さんと出会っていい感じになったり。するんですが…しかも結構美女なんですが…!
    そう、もう色恋で世界が回る年じゃない。諦観とも大人の落ち着きともつかない空気が心地よい作品です。

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  5. 評価:5.000 5.0

    生々しい人間ドラマ

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    いくえみ先生の作品は読者を甘やかさないと思います。基本的に王子や騎士、姫は出てこないので甘い夢は見られない。みなさんトイレに行くし失敗するし、傷つくし傷つける。
    息を呑むようなタイトルの、こちらも血肉が通う人間ドラマです。兄ばかり可愛がる母、母が鬱陶しい兄、漫画家の友人、友人の恋人、誰も彼も自分なりに手一杯でリアルです。もし実写化するなら曇天の下、実力派で端役まで埋めるのが合いそう。
    ありきたりのハピエンに飽きた方におすすめです。

    • 0
  6. 評価:5.000 5.0

    青春40%、サスペンス30%、ラブ30%

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    という感じがしましたが、あくまで個人の感想で一般的かは分かりません。
    テレパスだとオープンにしているイケメンと、ごく普通の女の子のお話です。
    一話目から読者の疑問がサクサク片付き、コマ割りも最初から縦読み前提なので、まー読みやすい!
    伏線がある作品は縦読み分冊は合わないという思い込みを覆されました。
    気になる方は最初の一話だけでもどうぞ。

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  7. 評価:5.000 5.0

    似たもの夫婦の人間ドラマ

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    大正期の上流階級?の婚姻譚。当然のように男性優位、家ありきの社会での、訳あり同士の夫婦愛です。
    妾腹ながら才覚ある夫、背中にあざがあり婚期を逃しつつある妻。現代では些事とも言えることをあげつらわれても流されず、自分の基準で生きる二人が小気味いいです。
    お座敷遊び始め、当時の風俗を垣間見られるのも嬉しい作品です。

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  8. 評価:5.000 5.0

    青臭い程の青春

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    集英社を代表する漫画家の一人、河原和音先生の出世作という認識です。始めの方こそ他の先生の影響が見える絵ですが、徐々に「河原和音」になっていく、その過程を見られる貴重な作品だと思います。

    先生を好きになる女子高生の話、いっぱいありますが、こんなにも瑞々しい作品は今後出るかどうか。
    読み手が高校生であれば主人公の響に、少し大人になって読み返したら先生に共感する作品です。
    (言うて先生も三十路前、限界があるのです)
    更に大人になって読み返したら?「ふふ、どっちも若いなぁ」「あー、このくらいだとこんな感じだよね」って、微笑ましく読めます。

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  9. 評価:5.000 5.0

    ケンカップル好きにイチオシ

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    「岬くんの不器用な溺愛」で里村先生を知り、芋づる式にこちらを知りました。
    高校の時付き合ってケンカ別れし、以降お互い気持ちを引きずる状態で職場で再会した覆面両片思いカップルのラブコメです。マンガでしかありえないような人物も状況もなく、ファンタジックなご都合がダメな方にもおすすめできる良作です。
    拗れたきっかけまで青いというかピュアというか、初々しいです。周囲の人々も自然な感じで、世界に入りやすい。コンパクトに楽しみたい方にいいと思います。

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  10. 評価:5.000 5.0

    できれば男女問わず読んでほしい

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    セレクションバイアスってありますよね。例えばファッション誌を読む人はそもそもある程度おしゃれに気を遣える人で、本当に「えっ?」と思われる格好をした人は、たとえタダでもその手の情報には手を出さない。この「ひばりの朝」も、本当は不快に感じる人ほど読むべき作品なのでは、と思っています。もちろん、実体験で全て知っている方を除いて。
    外見は年齢の割にセクシーで、中身はごく普通の女の子、ひばり。そのギャップから見ているだけで胸が重くなるような目に遭います。
    最後、彼女がどういう選択をしたかは読者の解釈に委ねられています。私は最悪のパターンを考えてしまったので、既出のコメントを拝読して、少し息をつけました。
    しつこいですがもう一度。できれば男女問わず読んでほしいです。傷つける側になる可能性を考えるチャンスをくれる作品です。

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