色は匂えどさんの投稿一覧

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31 - 40件目/全81件
  1. 評価:5.000 5.0

    日本史好きにはたまらない

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    在原業平と菅原道真。名前を見ただけでもワクワクする平安時代の有名人らが、コンビを組んで事件を解決します。
    安心してください、史実の軛がしっかりかけられてて、素人の目に止まる齟齬はない作品です。

    浅学な身にも、史実に明るい人ほど面白く読める作品だと思います。当時の最先端の書籍に娯楽、トラブル対応に貴族たちの役職、それら情報が乗る絵の説得力。歴史物の魅力に溢れていて、どこから見ても楽しいです。
    監修者の小話がついているのも、作品世界をいい塩梅で補完してくれていて嬉しい。単行本を片手に資料を漁ってみたくなります。

    色事に疎い若者の道真と、京きってのモテ男でいい大人の業平。
    学者肌の菅原父子と、権謀術数に余念のない藤原一族。
    明確な対比の構図が随所にあります。死後怨霊として名を馳せる道真に「鬼などいない」と言わせるなど、ちょっとした演出がぐっときます。侍女まで巻き込む本好きあるあるが番外編にあったりも。

    中央の政治からやや引いた、客観性ある主人公たちの目線で、藤原良房らを描いているのも見どころの一つ。彼等がまさに天皇家の姻戚として力をつけていく過程を背景に、個性ある二人が躍動します。
    なお、青年漫画なので、性描写も死体も出てきます。抵抗ない大人の方、ぜひ無料分だけでもお試しください。

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  2. 評価:5.000 5.0

    大人も閲覧注意のガチホラー

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    ホラー・オカルトとダークファンタジーの違いって何でしょうね?私の中では
    ダークファンタジー/鬼滅の刃、東京喰種など
    ホラー/東京BABYLON、シャーマンキング、呪術廻戦など
    なんですが、「これ」と明確に言える境界がパッと出てこない。出てこないんですが、「ダークギャザリング」初回を最初に見た時の感想は
    「久々振り切ったホラーが来たな」でした。

    死後に霊魂の状態で攫われた母親を救うべく、母を探しながらひたすら強い霊を作って(あるいは捕らえて)使役する女子小学生、夜宵。
    日常的に霊を寄せてしまう大学生、螢多朗。
    オカルトマニアで螢多朗の幼馴染、且つ夜宵の従姉妹の詠子。
    以上3人を中心に物語が展開されます。
    設定からして全員が全員、地頭が良くて自分なりのに特技がある(そして程度の差はあれまともじゃない)、理想的なチーム。イライラすることもなく話が進みます。
    とにかくバトルが怖くて迫力満点。夜宵ちゃんが使役する霊の登場演出も、作者のこだわりと愛着を感じます(各霊でページ数が全然違うのが、お気に入りがわかりやすくて面白いです)
    メジャーな?心霊スポットがたくさん出てくるのも、お好きな読者には楽しいでしょう。

    多少引っかかるのが、夜宵ちゃんが霊の強弱を直感のみで見極めてるらしいこと。戦術面の肝なので、ドラゴン◯ールで言うス◯ウターがないのによく生きてたね!?とは思います。
    無論、それ自体どこかで痛い目見る伏線かも?と感じられるシナリオがいい。話に妙な雑音がないのです。

    アニメ化したのに、「ここだけは!」と狙ってた話以外見れませんでした。
    応援したい気持ちはあるんです。本当に怖いんですってば…

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  3. 評価:5.000 5.0

    悪魔×JKのラブコメin魔界

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    悪魔が登場するマンガって、
    ・設定上そもそも人間界にいっぱいいる(青エク、ときめきトゥナイトなど)
    ・悪魔が不慮の事故、召喚などで来てしまう(アザゼルさんなど)
    のパターンが9割方のように思います。
    ポチクロは地獄に人間が来てしまい、しかも話が通じないレアパターン。人間と魔法の関係についての独自設定も上手いこと効いてて面白いです。
    生き生きした人物描写もバトルもラブもと、全方位見せ場がある良作。
    こういうマンガ、もうちょっと増えて欲しいです。

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  4. 評価:5.000 5.0

    型破りな男たちの冒険譚

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    サイバー世界の話です。
    ブラッディマンデイ、電撃デイジーなど読んだ方には比較的入りやすいと思いますが、キャラクターのエッジが効いているのは好みが分かれるでしょうね。
    初読が結構前なので、いろんな話を見聞きした今見返すと、是枝くんが不憫でなりません。ちゃんと診断受けて、相応の環境を小学生のうちに得られたらかなり生きやすかったのではと思います。
    (まぁ、それだとお話にならないんですが。。)
    ライバルたちがかなりイカれてて、中盤以降かなりハラハラしました。
    中小企業のセキュリティ周り、ダークウェブなど、ニュースにはなるけどよく知らない、専門的な世界を覗けるのが楽しい作品です。

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  5. 評価:5.000 5.0

    藤本タツキの出世作

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    チェーンソーマン、ルックバックで知られる藤本タツキ先生の初連載…です、私が知る限り。事実なら作品世界より恐ろしい。

    人類滅亡間際の世界で、気持ちが折れない限り無限に再生する力(不老不死とほぼ同義)を持って生まれた少年、アグニの物語。妹の復讐の為、炎に焼かれたまま生きる主人公が悲壮です。周囲の人間関係も作品世界に相応しくシビアで、作者の人間を描写する力がこれでもかと伝わってくる。
    映画が好きな方が見ると楽しい遊びも随所にあり、ラストも作者なりのウィットが効いてます。
    大人が読み返しできる秀作です。

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  6. 評価:5.000 5.0

    最大限リアル寄りの鉄◯アトム

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    人類を守るため、エイリアンと戦うヒューマノイドの物語。一話目の時間軸が2045年とあるのを見て「おっ、シンギュラリティ?」とか思った方には全力でおすすめなんですが…そういう人にはこちらにはないっぽい科学口座も読んでいただきたいなぁ。
    (わかりますわかってます、21話も本筋に関係ない話が混ざったら邪魔ですよね。。)

    とあるAIの片隅に生まれたプログラムがとある天才との対話を通して成長し、人型の筐体を得てエイリアンと戦います。バトルの仕方といい合間の会話といい、一般的な少年マンガの熱っぽさとは掛け離れてクール。全くもって万人向けではなく、そのくせ難しい。編集さんの苦労が偲ばれます。

    オチは一癖あり、エンドは一応ハピエンだと思います。SFなら朝まで語れるという方、ぜひ読んでみてください。

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  7. 評価:5.000 5.0

    3巻までの感想です。

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    もし自分に望まない適性があったら?という命題はたまに見かけます。が、この作品ほど掘り下げた漫画もないでしょう。
    友達が欲しくて体育系のクラブに入る度、高すぎる能力で人間関係を壊してしまう主人公。本人は周りを気遣いできる優しい性分で、しかもスポーツの楽しさを知らないまま、どんどん深みというか高みに導かれる様が残酷。周りの大人が彼の才能に魅せられ、本人の意向を上手に染め変える醜悪さがしっかり描写されてます。

    主人公が「好き」を燃料にまっすぐに目標へひた走る、王道展開がお好きな方には相性が悪いでしょうね。あと、絵がやや荒いかな。
    スポ根に引いてしまう性分で、グラゼニやおお振りが好きな私はこの作品、かなり楽しめました。

    主人公が小学5年の既読3巻までの時点では、親は冷静なのが救いですが…名門高の学費補助などの話が出てきたらと思うと読み進めるのが怖いです。
    プロ入りなどの話がでないうちに、さっさと怪我して脱落した方が本人の為では、と思うのは私だけでしょうか。

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  8. 評価:5.000 5.0

    隠れた良作にも程がある

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    「ムヒョとロージーの魔法律相談所」で知られる西先生の本格ファンタジー。異世界の冒険者のための保険屋さんを描く、やや変化球のお話です。
    手練れの魔法使いの「社長」と、巨乳美人助手の「部長」のバディが、お客さんのパーティーの(物理、金銭面、人間関係など)多様な危機を救います。何故自分で冒険に行かないのか?については終盤明かされます。
    癖のある絵ですが、WJ掲載のキャリアはやはり伊達じゃない。話が綺麗にまとまってて隙がないです。

    おそらく次回最終回、というところが大元で公開されて早2年が過ぎました。西先生、あと一話…一話だけ描いてください…!

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  9. 評価:5.000 5.0

    異世界で経理、たまにBL

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    ファンタジーは小説にしろマンガにしろ、作者様の性格や姿勢がはっきり出ます。現実世界に盛り込むならどこまで齟齬を想定するか考えないとだし、オリジナルの世界観なら設定をどこまでも一から作り込まないとなので。
    こちらの作者様はきっとすごくすごく几帳面。ファンタジーは活字もマンガもそこそこ読んだつもりですが、十進法から疑う発想なんてまず見なかったですよ!?

    そんな作者様を反映してか、主人公はすごく真面目。現実世界で体を壊しかけるまで働いた後、絶賛召喚中の女の子を助けようとして巻き込まれ、異世界に招かれてしまいます。
    何もしなくてもお金がもらえる待遇でもお仕事を求める姿勢が評価されて、徐々に理解者を得ていく過程がとっても読みやすい。絵も人物だけじゃなく細部まで美しくて、すっと世界に入り込めます。異世界のお仕事もの、と言ってもいいくらいに社会の構図が作り込まれてるのが本当に嬉しい。
    初めて原作を追ってみたいと思わせてくれた異世界転生ものです。

    男性同士の性行為もあるのですが、かなりあっさりでオマケ程度。なろう系は飽きたけどファンタジーは好き、という方は読んでみてください。

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  10. 評価:5.000 5.0

    体はDC、頭脳はおっさん

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    黒子のバスケの藤巻先生による学園コメディ。
    主人公は中年バツイチで同居してない娘もいる殺し屋、十三。謎のハチに刺されて中学生時代の体になってしまい、仕事がてら(昔まともに行けなかった)学校生活を楽しむお話です。
    中学校が主な舞台で、主人公が(偽とはいえ)学生だからか、サカモトデイズとかぶるようで被らない。仕事以外は至って常識人のヒーローなので、ラブ要素はほぼ外野のみ。画力の高さ、バトルシーンの躍動感は言うまでもないです。
    笑わせるネタがジェネレーションギャップ多めなのは、現役の中高生からみたらどうなんでしょうね…大人が読む分にはひたすら面白い。
    メタな話ながら、ヒーローの離婚の経緯を少年誌でどう扱うかも気になるところです。できればスルーしないで欲しいな。

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