YZSTさんの投稿一覧

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1 - 3件目/全3件
  1. 評価:3.000 3.0

    20話まで…設定に問題はあるけれど

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    国の将来を憂えたお目付役が、凶暴な若き国王陛下の教育のために女性の家庭教師をつける。陛下の名前はジル。前に読んだ同じような家庭教師系漫画のちょいワル王子様もジルという名前だった。男性主人公の名前くらい変えたらいいのに。まあ、そこは目を瞑るとしても…

    家庭教師を王宮に連れて来る時の話の設定が、読者を侮っているのかと思う程雑すぎる。陛下の「婚約者」という建前で宮殿に連れて来て実際は家庭教師をさせるのだが、何で目付役の一存で一国の主の婚約者を決める事ができるの?しかも自分の姪のラシェリ嬢を実在もしない「遠縁のソフィア嬢」と偽って。たとえ一時的な婚約者であっても、国王の婚約者の身元調査が全く行われないなど考えられない。しかも彼女は自宅からの通いなので本名も身分も経済状態もすぐ分かるはず。そして、これは他のレビューアーもおっしゃっている事だけれど、成人の国王の家庭教師を特別な高等教育も受けていない個人が務めるのは無理である。(日本の皇室を見ても、各分野の最高レベルの専門家がそれぞれの専門分野の指導のみをしている。)数学とか地理とかを教えている場面があるけれど、没落貴族の娘が知っている程度のことを国王が知らないはずが無い。

    というふうに、大人の読者目線では問題ありありだけれど、ジル陛下とラシェリ嬢が色んな障害を乗り越えて愛❤️を育んで欲しいなあという気持ちで読むのなら、20話以降の展開に期待できるような気がする。

    • 3
  2. 評価:4.000 4.0

    少女漫画?重厚な宮廷風刺劇?

    少女漫画か....

    だから、読者に近い年齢層の主人公が男女ふたり用意されたのかな。14歳の宮廷道化師少年と、侍女一人を連れてどこかから王宮に帰ってきたけれど、その道化の少年以外誰にも出迎えてもらえなかったラックス王女も道化師よりちょっと年下。

    処刑された第2王妃の娘ということでハブられ、全く孤立した存在であるラックス王女が、後見人もないのに王位継承争いに参加することになるらしいのは、ちょっと無理設定じゃない?

    何せ競争相手がまばゆすぎる。文武両道に長けて才色兼備。しかも政治力があって多くの貴族にリスペクトされ、王宮の隅々まで自分の命令を行き届かせる実力もオーラもある大人なヴェローナ王女。彼女は愛された第1王妃の娘。

    道化の見た宮廷世界というのは漫画として独創的だけれど、原則的に誰にも与せず皆を笑わせて回るという役目柄の人物の視点に、読者は否応なく付き合わされる。だから、気分的に落ち着かない状態に引き摺り込まれてしまう。道化少年は不憫なラックス王女に熱心に肩入れするかと思いきや、ちょっとヴェローナ王女のダンスの相手をさせてもらった途端、最大限にぽおーっとする。「なんだこいつ」って思ってしまうから、(第19話現在)読んでいてあまり面白くない。

    しかし、斬新な企画であるので、毎日無料でもう少し読み進めてみようとは思う。イギリス王室の遠い記憶をそれとなく取り込んだ、実は重厚な作品かもしれない。その場合、少女漫画の枠を超える可能性を秘めている。

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  3. 評価:4.000 4.0

    58話まで読んで

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    まあ単純化すると、これは女性を「俺のモノ」扱いする金も権力も地位もある男の束縛から、頭脳も独立心も才能もある愛人女性が「逃げる」お話。男女とも美形だからエンタメとして成り立つ。

    階級差別、シンデレラ的なイビリ、女性の社会的経済的自立の難しさなどの問題も絡んでいる。だから、かなりヒロイン側の目線で途中までは読み続けられる。シンデレラが王子様との結婚から逃げるという点が、現代の女性読者向けのおとぎ話らしい。

    でも58話まで読み進めてくると、いくら漫画でもちょっとな...と思うことが出てきて、ここでギブアップしようかとも思い始めた。

    まず、ロウィナがキリアンに隠しているキリアンとの息子ダミアンのこと。
    キリアンは、我が子とは知らずにダミアンを可愛がってくれた。彼の子だと告げれば、キリアンはどんなに喜んだだろう。なのにロウィナは自分が逃げたいためにダミアンを隠れ家から隠れ家へ、嵐の海、外国へまで連れ回して、結局、自分の目的達成のために子供自身の幸せを犠牲にしている。ダミアンがあちこち移動するのはもう嫌だと言い出して、やっとその地に留まるすべを考える有様。それに、子供には誰が親かを知る権利があるよね。ロウィナがキリアンのモノじゃないのと同じように、子供はロウィナのモノでもない。もしかしたらダミアンのためには、キリアンの邸宅で良い教育を受けた方が、際限ない放浪生活よりマシかもしれない。少なくともそういうことを真剣に考える1シーンが欲しかった。要するにヒロインも自己中。

    問題の二つ目。逃げるために嵐の最中に海に飛び込んで(周りに潜水夫も待機させていないで)助かるというのは、あまりにも荒唐無稽すぎ。いくら海流で島の反対側に運ばれることが事前にわかっているとはいえ、水死以外にあり得ない。晴天の海水浴場や川遊びで目の前で流されて溺死する人が毎年あとを絶たないのに、いくら死んだと思わせるための策略にしても、本当にあり得なさすぎて白ける。他の漫画の「魔法」だの「魔物」だのはその漫画の最初からのセッティング要素として受け入れられるけれど、それとは別の致命的違和感があった。

    この作品は最終的には、コミュニケーション・ギャップの問題を投げかけているのかも。両主人公とも、束縛/逃走しなくてはという強迫観念から自由になるには、もうこの辺で秘密なしの話し合いをするしかないよね。

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