3.0
20話まで…設定に問題はあるけれど
国の将来を憂えたお目付役が、凶暴な若き国王陛下の教育のために女性の家庭教師をつける。陛下の名前はジル。前に読んだ同じような家庭教師系漫画のちょいワル王子様もジルという名前だった。男性主人公の名前くらい変えたらいいのに。まあ、そこは目を瞑るとしても…
家庭教師を王宮に連れて来る時の話の設定が、読者を侮っているのかと思う程雑すぎる。陛下の「婚約者」という建前で宮殿に連れて来て実際は家庭教師をさせるのだが、何で目付役の一存で一国の主の婚約者を決める事ができるの?しかも自分の姪のラシェリ嬢を実在もしない「遠縁のソフィア嬢」と偽って。たとえ一時的な婚約者であっても、国王の婚約者の身元調査が全く行われないなど考えられない。しかも彼女は自宅からの通いなので本名も身分も経済状態もすぐ分かるはず。そして、これは他のレビューアーもおっしゃっている事だけれど、成人の国王の家庭教師を特別な高等教育も受けていない個人が務めるのは無理である。(日本の皇室を見ても、各分野の最高レベルの専門家がそれぞれの専門分野の指導のみをしている。)数学とか地理とかを教えている場面があるけれど、没落貴族の娘が知っている程度のことを国王が知らないはずが無い。
というふうに、大人の読者目線では問題ありありだけれど、ジル陛下とラシェリ嬢が色んな障害を乗り越えて愛❤️を育んで欲しいなあという気持ちで読むのなら、20話以降の展開に期待できるような気がする。
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国王陛下、あなたを教育いたします