3.0
『マリエさん』の話を読んで
少し前に、旧優生保護法により障がい者が本人の同意なく不妊手術をされていたという件の裁判のニュースを目にした。
その時は、ただの選民思想で酷い話だとしか思わなかった。
けど、『マリエさん』の話を読んで、
知的障害を持ち、自分の身を守ることが出来ないけれど、外の世界に触れることは楽しいという人が、閉じ込められず安心して外の世界で暮らすために必要な部分もあったのでは無いかと思うようになった。
今現在、まだニュースで知的障害者の性加害/被害の事例は沢山流れてくるから、問題は解決してない。
マリエさんとおばあさんは薔薇を愛でることが出来るが、一度生まれてしまってから中絶された命は戻らない。
そしておばあさんは、恐らくマリエさんを遺して逝ってしまう。そうなったら誰がマリエさんを守るんだろう。
-
0
透明なゆりかご 産婦人科医院看護師見習い日記