れれれこしゃんしゃんさんの投稿一覧

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111 - 115件目/全115件
  1. 評価:5.000 5.0

    タイトルの意図するもの

    ハデスとコレットのさり気ない会話や静かな日常の描写はとても穏やかで心落ち着くものがあります。しかしその穏やかな情景の中に、とてつもなく深淵なテーマが横たわっていることを感じます。

    人の命は限りがあるから、永遠の命を求めて止まない欲望が人間にはありますが、永遠に生きなければならない者にはその苦しみや悲しみがあるのではないかと思います。両者は対極に位置し分かり合うことは不可能であるにもかかわらずハデスとコレットは出会ってしまった。

    ハデスとコレットの関係性を考える時、タイトルが暗示する恐ろしさと寛容さが心に刺さりました。

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  2. 評価:5.000 5.0

    「青」のファンです!

    伝説上の架空の生き物である竜についての物語は昔から好きでした、竜の脅威や恐ろしさよりも彼らの神秘性と存在感にとても惹かれます。物語に登場する竜たちは人間との絆を大切にしますが、決して従属したり依存したりせず、人間にへつらわない毅然とした姿勢が清々しいと感じました。共に戦いながらも、どこか人間を寄せ付けない冷徹さが物語に緊張感を与えてくれるような気がします。

    特に物語の途中から登場する「青」の愛らしさ、可愛らしさ、健気さは目をみはるものがあります。今はまだ小さく未熟な「青」だけど、いつか逞しく立派なリーダーになるのでしょう。でももう少しだけ「青」の愛くるしい姿を楽しんでいたい我儘な読者です。

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  3. 評価:5.000 5.0

    整君にエール!

    主人公の整君を形成する各々の側面の描き方に作者の見識の高さを感じます。他のミステリー作品とはひと味違う深い洞察力と人間観察の緻密さにおいても類をみない作品だと感じました。

    特に最初のストーリーは最もインパクトが強く、読み終わった後にいろいろ考えてしまう、そして時々思い出され潜在意識に訴えかけるような要素が多く、心理学的に重く深い作品だと思います。

    整君の言動から彼の生い立ちをどうしても考えてしまうのは私だけではないと思います。引き込まれて離してくれない作品なのです。どうしても惹かれてしまう素敵な作品なのです。

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  4. 評価:5.000 5.0

    傲慢さの本質と意図するもの

    物語は極端な設定の基に月島流星の傲慢さはやや誇張されていますが、その傲慢さを支える身体能力、知的能力、経済力と人間力が存在すれば、その傲慢さはキラキラ輝いて見えるのではないかと私は思うので、この主人公が嫌いではありません。

    ただそういう人が存在しても表面的に羨望されるだけの誤解を生みやすく、本当の姿を理解するのは難しく、正しく理解する許容範囲をもって対応するのは至難の業だと思います。しかし矛盾と理不尽さを感じながらも惹かれてしまう女性の切なさがとてもよく表現されていると思います。

    タイトルが意味するものが何なのかをずっと考えているところです。

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  5. 評価:5.000 5.0

    似てるということは違うということ

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    多くの読者が他の作品と似てることを指摘していますが、似てることは同じではありません。むしろ似てることは違うことだと思います。その様々な違いがこの作品のエッセンスであり、物語にインパクトを与え、読者を惹きつけています。

    大正は15年足らずの短い間ですが、劇的な変動の明治と激動の昭和へと移る間に位置するほんの束の間の夢のような時代空間のような気がして、時代設定が物語に実にマッチしています。

    障害を持つ人の苦悩、努力しても報われない理不尽さ、人間の持つエゴと傲慢さ等は現代にも通じ、強く訴えかけるものがあり心に沁みました。きれいごとだけではない現実の厳しさを併せ持つ素敵な作品です。

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