5.0
怖いけど身近に起こり得る話
このお話を読むまで、こういう仕事があるということを知らなかった人も多いはず。ただ、考えてもみれば、誰かがこの仕事をしているのだと改めて思い知らされます。
絵が優しいので、大半の恐怖はソフトに描かれており、読みやすい内容となっています。
ゴミ屋敷や孤独死については、テレビで放送されるのはほんの僅かで、実はとても身近にある事なのだと思い知らされます。
実際、随分と前に義父の元に警察から、孤独死された見知らぬ女性について電話があった経験がありました。その女性の、遠い遠い(遥かに遠い)血縁関係のある人が義父だったそうです。
家の住所を教えられたと聞いて、(恐怖心もあり)大人5ー6人でその家を訪れた経験がありますが、まさにゴミ屋敷でした。社会的に立派だとされる職業に就いておられたそうですが、身寄りなくたった1人で逝かれたことや、ゴミ屋敷に住む背景は想像出来ません。
そこを清掃された方が確実にいたはずですが、その清掃員の存在を、10年以上経った今、この作品を通して感じております。
1人でひっそりと生涯を終える方がいるという現実について、とても深く考えさせられる作品です。
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不浄を拭うひと