5.0
クズと見せかけて極上の男、ここにいます!
2023年RIDIアワード大賞受賞作です。
私、アンチデミアンでしたw
初期の彼の最低通り越してクズの振る舞いに心折れ、一度読むのをやめた程。
(デミアンをクサすコメントに、いいね!押しまくっていましたw)
この男、25話くらいまで自分で自分の気持ちに気付いていませんが、クロエに一目惚れしています。
杖を奪い取り、言いたい放題した森での出来事。あの後戦地に戻ったデミアンは、砲弾が飛び交う中バイス相手にクロエの話ばかり(大迷惑)。山の中で野宿する時も凍え死なないように、壊れた杖を持ち、クロエの瞳を思い出しながら必死だったんだとかw
周到な策略を巡らせて、招待した舞踏会。
クロエをダンスに誘ったのは、本気で彼女と踊りたかったから。片脚が不自由なくらいで、彼女が壁の花になる必要などないと思っていたから。居合わせた王子が気安くクロエに触れた事にも、内心キレていますw
アリスを探しに行く時もクロエと腕を組みたい余りに杖を奪いますが、「歩くペースは速いか?」と気遣う優しさも(クロエ曰く、ヨチヨチ歩きの赤ちゃんもこんなにゆっくり歩かないと思う程慎重にエスコートしてたんだとか)
読者全員に分かって欲しいと言い難いですが、クズだけどクズじゃなかった(←ジ●リ風)
1部では、無駄を省いた誤解を恐れない歯に衣着せぬ物言いと傲慢な振る舞いばかりが悪目立ちしますが、一目で彼女の本質を見抜き、その資質を輝かせることができる唯一の男です。
たとえボロを被っていたとしても、人々の注目を集める完璧な美貌。望めば結べない婚姻はない、最高の家柄。「守る」と決めた相手を、命を惜しむことなく必ず守る行動力。
知力、財力、武力全てを兼ね備えている男。
なぜしないの?とクロエに言わしめた、延ばしに延ばした初夜以降、デミアンの魅力が爆発。過度にデレに振り切れる訳でもなく、エロが炸裂する訳でもない(←漫画上ではw)のに、コメント欄ではいつしかデミアン沼が形成され、1部でオールクロエの応援団状態だったのが、3部ではデミアン頑張れの大合唱(別に沼の住人、ドMの集団ではありません)
秘密の暴露と悲しい出来事が重なり、クロエがとんでもない手段でデミアンを絶望の淵へ叩き落としますが、そこからのデミアンの這い上がり方が本当に見応えがあります。
良かったら、読んでみて下さい♡
-
109
その品格に反抗を