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猫なのにねぇ
猫のキティアを主人公にした、謎の石(?)を巡るいろいろな種族の獣人達の話。
お腹に赤ちゃんがいたママを目の前で殺され、ママが死に際に言った言葉を頼りに狼の領土に向かうキティア。そこで偶然にもグリッドウルフ家の兄弟に出逢い、この家の主夫妻にも気に入られ、大人になるまでの一時保護という形で養女になる。
兄弟に出会った時から猫だということはバレバレで、もちろん主夫妻も使用人たちもわかっていて気づかないフリをしてくれているのに、何かにつけて「わたしは狼です」と言うキティー。
「ママの復讐を」と言いながら、引き取られた頃は、自慢のぷにぷにお手々と愛らしさばかりが描かれていたけど、家庭教師をつけての勉強や武術の訓練をするうちに、知識もあって気遣いもできるようになっていきます。
そして遂に、「私は狼ではなく猫なんです」と、嘘をついていたことを謝罪します。それを聞いたグリッドウルフ家の人々も、「あなたが狼だから家族になったんじゃない」と、猫だってことは最初から解っていたという事をキティーに悟られないような優しくて温かい言葉で、キティーの嘘を受け入れてくれるシーンは、こちらまでホロリとさせらせました。
とにかく、オールカラーで絵が綺麗。
キティーやテオとデオンの服装も、毎回可愛らしくて読むのが楽しみです。
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猫なのにオオカミ一家の養子になりました