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エルビオと兄が報いを受けるべきなのも、虫がいいことを言っているのもわかる。
でも報いを与えるというのであれば、唯一の家族である兄が助からないという事実だけでエルビオにとっては充分絶望に値するのだから、イザベラがやっていいのは事実を伝えることだけではないのかな。
助からないという事実を伝えて報いだというのならわかるけれど、利用するために叶いもしない希望を与えるのは……イザベラにそこまでする権利があるのかわからない。
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毎週楽しみにしていましたが離脱しそうです。
妹がカーター公国であまり良い待遇でないのなら、なんの伝手も後ろ盾もない状況で家庭教師の仕事はどうやって見つけたのだろうとか、細かく色々気にはなりますが……グレイはクロエの死を信じず身元不明の遺体をベルティエに埋葬すると引き取ったのに、どうやって生きていることを確信してクロエにたどり着いたのだろう。
そして何より、あれだけクロエのことを想い尽くしてくれたグレイのことも騙していたのに、なぜ平気で感動した雰囲気で手を取れるのだろう。
自分が公爵から逃れてきたけれど逃れられないことに苦しんでいるのなら、グレイには愛憎の憎こそなけれ、解放してあげる優しさくらいせめて持っていてほしかったです。
ベルティエ領主である父親は行方不明、長女は偽装死、次女は駆け落ちと家族全員領民たちのことをまったく考えておらず……品格に反抗するより、貴族としての品格を身につける必要があったのではないかとさえ思ってしまいます。
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クロエは芯の通った聡明な女性であるはずなのに、火事の偽装の件から少し印象が変わってしまいました。
それほど心が疲弊して壊れてしまったということなのかもしれませんが、我が子を失った時ほんの少しでも私を思いやってくれていたらとか、別れの瞬間私に謝罪と許しを請うべきだったとか……自分の意志で離れたというより全部相手のせいで、今までのクロエの自立した美しさや決断とは違ってしまっているような気がします。
デミアンはクロエが一番大切だとして、我が子を失ったことに全く心を痛めていないのかは描写がないのでわかりませんが……クロエが誰よりも家族思いであることを知っていて、クロエの心に親族を手にかけた者として残りたくなかったからと大事な政治的局面でヨハネスの首を斬ることを躊躇していたくらいなので、我が子を失うリスクを承知したうえでクロエに薬を飲ませるのは相当な覚悟だったのではないかと思います。
口では「ティセの子は絶対に死なない」と言いながら、心ではお前の悲しみを全て飲み込んであらゆる苦痛を忘れるくらい幸せにしてやるから生き延びてくれと思っていたのだから、助かる見込みの低いことはわかっていたのでしょうし。
そんな思いで生き延びさせた最愛の人に死を偽装され、究極の絶望を味わわせたいとまで思われてしまうなんて……自業自得にしてはちょっと釣り合いがとれていないように思えてしまい読むのがつらくなってきました。
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テオールを連れ去ったのはレストン家の手の者ではなさそうなのに、テオールを政治利用したいアステルの父親が皆の前でテオールは皇帝の子だと暴露するのは悪手では？
血族になるレストン家ならテオールを政治の駒として利用できるけれど、レストン家以外の者からしたらそれは阻止したいだろうし、前皇后との間の男児なんて将来的に邪魔でしかないから生かす理由がなくなってしまう気がする。
とハラハラさせておいて次回皇帝が鈍感な助け舟を出すことに期待。
まだ自分の子だとは気づいていないし、今のところは瞳の色のことがあるから……。
避妊したとはいえ離縁する気があったならお手付きにしちゃだめだよまったく。
6
我が子や実母を亡くしているクロエは死別の痛みを知っているはずなのに。
離れたくなくて葬儀もあげられず、促されて葬儀をあげたあとは埋葬したお墓を見て後を追いたい気持ちと独り戦い……でも実はその遺体はどこの誰かもわからない遺体でしたなんていくらなんでも無慈悲すぎる。
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正義なる狂犬の嫁になりました
045話
第45話