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ヒロインの聡明さの裏には、、、
父を始めとする家族が、知識と人を敬う態度を身に付けるよう、育てていた。そうした下地があるからこそ、誰かのためになりたいと思えるのかもしれません。そこから先にこの下地を活かすも潰すも本人次第。自らを助けようと努力する人には、すてきな人が集まり、困難を乗り越えていくストーリーを見守りたいです。
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父を始めとする家族が、知識と人を敬う態度を身に付けるよう、育てていた。そうした下地があるからこそ、誰かのためになりたいと思えるのかもしれません。そこから先にこの下地を活かすも潰すも本人次第。自らを助けようと努力する人には、すてきな人が集まり、困難を乗り越えていくストーリーを見守りたいです。
同じ原作を2人(組)の作家さんが描いているようですが、こちらの作家さんしか読んでいないので、比較はできません。日向さんは、後宮という女性に対して悲しみを花街との対比で描き、昔の女性の過酷さを伝えつつ、現代の女性の置かれている現実にも警鐘を鳴らしている面もあるように思えます。一方で、歴史物、謎解き物、やんごとなき立場の方と庶民との恋物語など、幾つもの糸が絡み合い、伏線を探しながら、あれこれ思いを巡らせる楽しみが味わえる作品だと思います。
自閉症に限らず、他人と少しでも異なると、育児は不安になるのではないでしょうか? 幸子さんのしたい育児と光さんのしてほしい関わりがずれることによる苦しみ、育児に限らず、今の日本にはこうあるべき、普通からはみ出したら大変、という雰囲気が蔓延していませんか? 光さんに何が必要なのか、思考錯誤していく中で、幸子さんガチ変わり、やがて夫も変わっていく。曇りなき眼で、と、どこかのジブリアニメじゃないけれど、光さんをしっかりみつめることで見えてくる、そして自分も変わっていく。身近な社会も変わっていく。そんな希望を感じます。
普通ってなんだろう? 誰もが個性的でいいとは言うものの、まだまだこれが普通だとか、同じに合わせなくちゃとか、同調圧力?が強い日本。見た目の違いや発達障害も個性という人もいるけど。どこまでその人のナイーブな面まで推し量っているか、自分自身がわからなくてなったり、偽善者だと落ち込んだりする。この作品を読むと、そうやって迷うことが大切なんだと気づかせてくれる。こんな自分でいいのかって思う時、すっと寄り添ってくれる人の存在の大切さにも。
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くれなゐの花嫁~大正北國恋物語~