5.0
ロマニョーロ伯爵の私生児、女の子なのに男の子として育てられた名前のない子。17歳の時に、死ぬか生きるかの状態で医師の助けが必要で、伯爵に存在を明かすことになる。17歳でヌリタスと名付けられた私生児。ヌリタスのお母さんはヌリタスを守るため(伯爵夫人から)、名前を付けず下人として働かせていたんだよね。だけど戦さの功績を挙げた褒美として公爵に、由緒ある伯爵家の令嬢メイリーンを嫁にと王様が決めたことによって、ヌリタスの運命が変わり始めることになる。
伯爵の嫡子は5人なんだけど、どの子も赤髪で伯爵夫人の血を濃く引き継いでいた。本来跡継ぎは銀髪が生まれるようだけど、嫡子では誰も銀髪が生まれなかったんだよね。だけどヌリタスは銀髪で、目つきも伯爵と同じ当主となるような表情だった。だからメイリーンではないけれど、伯爵の血を継ぐ令嬢である事には偽りはなく、メイリーンとして公爵家に嫁ぐことになった。
そもそも公爵家ルーシャスは噂とは全く違う。若くて背が高いイケメンだし、戦は容赦ないけど本来はやさしい人。でも噂のおかげでヌリタスが嫁に行くことになったからよかった。
伯爵家では末っ子アビオから生命を脅かす程の暴力がヌリタスに度々あって、母娘ともに限界だったから、先にヌリタスだけでも地獄から抜け出せて本当に良かった。
ルーシャスは、メイリーンではなくヌリタスが嫁にくることを調べ上げていた。伯爵家の牧草地で出会ったヌリタスに恋していたから結果よかった。
ルーシャスはヌリタスに愛情たっぷりで、ヌリタスがどんどん可愛くなって、どこから見ても品位のある女性になっていた。お母さんも無事伯爵家から連れ出し、1番苦労したお母さんが人としての幸せを感じられたところは読んでいてうれしかった。
ヌリタスは平民や貧しい人たちの命を守る手助けをしたり、教育を受けられるよう学校設立に力を注ぐことになる。自分が辛い目にあったから、その痛みがわかる人になって手助けをする立派な公爵夫人になっていた。ゆくゆくは伯爵の跡を引き継ぐことになる。
王様との関係性も驚いたな。
本編の後半からはヌリタスに酷い扱いをした人たちが、その罰を受けるようにそれぞれが消えていく。スカッとしたところもある一方、やっぱり自分がされたら嫌なことはしちゃダメだよねと再認識する。
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ヌリタス~偽りの花嫁~