4.0
悲しい現実
この物語は昭和から平成に変わろうとしていた頃に起きた少年犯罪事件をベースに作られています。あまりにも酷い事件だったのと犯人が少年だった為、量刑があまりにも軽くもうすでに出所している有り様でやりきれなさが半端ないという感じでした.
物語の被害者少女は救出されますが、もう一人の主人公である少女の姉妹が「変わらない。何も変わらない。」とつぶやきますが、まさに物語の確信をついています.
読んで読後感がスッキリする話ではありませんが、考えさせられます.
悪い奴はいなくならない.じゃああきらめて生きてゆくのか?いやそうではない、危険と両隣でも人は生きて行かなければならないからこそしたたかさと図太さを身につけ生き抜く力を養うべきだと考えさせられました.
良いことだけではなく人間のこうした獣以下の本性を知ることで逆に自衛の仕方も学ぶ必要がある気がします.
- 7
17歳。