鏡華夢幻さんの投稿一覧

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11 - 20件目/全27件
  1. 評価:4.000 4.0

    悲しい現実

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    この物語は昭和から平成に変わろうとしていた頃に起きた少年犯罪事件をベースに作られています。あまりにも酷い事件だったのと犯人が少年だった為、量刑があまりにも軽くもうすでに出所している有り様でやりきれなさが半端ないという感じでした.
    物語の被害者少女は救出されますが、もう一人の主人公である少女の姉妹が「変わらない。何も変わらない。」とつぶやきますが、まさに物語の確信をついています.
    読んで読後感がスッキリする話ではありませんが、考えさせられます.
    悪い奴はいなくならない.じゃああきらめて生きてゆくのか?いやそうではない、危険と両隣でも人は生きて行かなければならないからこそしたたかさと図太さを身につけ生き抜く力を養うべきだと考えさせられました.
    良いことだけではなく人間のこうした獣以下の本性を知ることで逆に自衛の仕方も学ぶ必要がある気がします.

    • 7
  2. 評価:3.000 3.0

    なんか‥‥わかる

    SNSの、とくにFacebookの「いいね」って何なんだろ‥‥と思うようになりました.
    実感として良くわからなくなりました.
    ネットがあまり発展していない時代も知っていますがこんなに自己顕示欲がおおっぴらに闊歩していませんでした.今はあまりにも世界が狭くなりすぎたのでしょうか‥‥
    SNS物の漫画をいくつか読みましたが、人間なかなか馬鹿にもなりきれないので漫画の内容ほどこじらせている人も少ないとは思いますが、情報に左右されている感はあります.昔は良かったとは思わないけれど、まったくFacebook等SNSをやらないと妙に自由さを感じるのでやはり私もSNSに縛られているなあと思います.

    • 0
  3. 評価:5.000 5.0

    漫画の可能性は無限

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    はじめは馴染めず読めなかったのですが食わず嫌いをやめ思いきって読んでみたら世界観にはまりました.白と黒の無駄を省いた絵柄構成、詩情溢れる画面や物語.せんせいとシーヴァの暖かな会話で進みながら「内つ国」と「外つ国」との謎めいたエピソードが続きます.元々人間であったせんせいが何者であったのだろうか?シーヴァは何故捨てられていたのだろうか?
    物語の最期までには明かされるのだろうか?いやこのまま童話的にふわんとした感じで終わるのか?
    ??が限りなく浮かびます.
    このデジタル化した世の中でまだまだ漫画には表現の可能性が残されていると感じさせてくれる作品です.

    • 0
  4. 評価:5.000 5.0

    ピアノの森が目に浮かぶ

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    森のピアノに育てられた少年カイ.
    現代の童話といっても良い素晴らしい作品です.貧しい境遇の少年がその才能だけ持って世界に羽ばたいてゆく.現実に打ちのめされている我々はそんな話は夢物語だと嘲笑いながらそれでも夢見ています.現実にピアノコンクールに出れる人は何だかんだ言っても経済的には恵まれていてけっこう気に入った作品の「のだめカンタービレ」でさえも自分は所詮は坊っちゃん嬢ちゃんの甘ったれた話と斜にかまえて読んでいたこともあります.
    幼い頃から人生の辛残をなめつくし回りから馬鹿にされてもくじけず最終的にはショパンコンクールでファイナリストに選ばれ見事に優勝する.そして‥‥カイの目的はそれだけではなかった‥‥
    若い頃婚約者を事故で亡くしそのうえ手に怪我をおったカイの師匠の味野先生のエピソードも悲しくもクライマックスでどんでん返しがあり、喜びの涙を漫画で流してしまいました.全編に森から溢れるショパンの調べを感じながら読めます.

    • 26
  5. 評価:5.000 5.0

    グロいが読みごたえあり

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    よく人間がこの地球上からいなくなったらどうなるかというテーマで色々な番組が作られますが、結論は人間がいなくなったら地球の自然が再生し美しい地球に戻るということに至ります.寄生獣も「もしこの地球上から人間がいなくなったら‥‥」という問いかけで始まります.そして謎の寄生生物が人間に入り込んで人間を駆逐しはじめ‥‥
    主人公の新一も寄生生物に入り込まれたものの完全支配はされず、ミギーと名付けた寄生生物との奇妙な共同生活がはじまります.家族にも友人にも犠牲者を出しつつ、寄生生物と闘いその謎に迫りますが、闘いを通じ、人間とは何か生きるとは何かを哲学的に物語で問われています.寄生生物による攻撃は凄まじく目を背けたくなりますが、それ以上に人間の本性のが恐ろしく感じます.うまく言えませんが、非常に奥が深い作品です.ミギーと新一の心の交流に感動します.

    • 6
  6. 評価:4.000 4.0

    架空の快楽きりがない

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    SNS物は「トイプードルと‥‥」と二つ目ですが、なんかこちらの人みたいな人はここまで極端でなくても現実にいそうです.
    自分自身もFacebookなどのSNSもやっているので「いいね❗」がたくさん欲しい気持ちもわからなくはないですが、所詮はSNSだけの関り、なんか虚しくなります.
    でも美しい風景をみたら感動するし、だからSNSで投稿して感動を分けたい同意してほしいという自己の欲求もわからないでもないです.
    自分だけで絵を極めるとか何かを追求しまくるのは良いですが、人と関わることについては何事も限度を知り、ほどほどにやるのが良い‥‥とこの作品で思いました.

    • 0
  7. 評価:5.000 5.0

    意外なほどアクション性が高い

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    ひかわ先生の描かれる漫画のほんわかした雰囲気が大好きです.「荒野の天使ども」とかもアメリカンテイストな作品ながらほんわか感があり読後も爽やかです.
    この作品は戦国時代をベースとした妖かしの物語ですずという少女が主人公.すずの持つ「とと様」の形見である笛の中から表れたモノノケおじゃる様との冒険談です.この妖かし談の中にとと様こと新九郎との淡い恋の話ありで淡々としながら読みごたえがあります.後、ひかわ先生の作品のキャラクターは少女漫画にしてはとても良いアクション性があり、見ごたえもありオススメです.

    • 13
  8. 評価:5.000 5.0

    私はこれで源氏物語を知りました

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    古典の授業で習う源氏物語をこれほど芸術的にまたかつわかりやすく構成された作品は他に類をみないと思う.十二単など細部まで明確に書き込まれた美しい絵柄、風景.大和和紀さんならではの和の表現.絵柄だけでなく人物描写も巧みであの難解な古典をよくぞ漫画にしてくれたと感動します.おかげで原作(とは言っても現代語訳ですが)もすらすら読めるようになりました.
    紫の上が愛の永遠を悟って亡くなるシーンは原作には描かれていませんが素晴らしい解釈だと思いました.

    • 5
  9. 評価:5.000 5.0

    グレゴリ節❗

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    淡々としながらまわりのあらゆる所に着眼点、鋭い洞察力がある作家さんです.自分の好きな事だけ描いてますって感じがまたたまらなく好きです.この方の旅行物もほとんど読みましたが、本当にその場所に連れていかれておんなじ空気を吸っているような臨場感を味わえます.特に人物観察が面白く吹き出してしまいます.絵柄は好みがわかれるかもしれませんが、オススメの作品です❗

    • 1
  10. 評価:5.000 5.0

    新選組万歳

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    女の子が男装して新選組に入る‥‥それ自体はかなり昔から定番のネタかもしれませんが、時代考証やら背景やらの綿密な設定、そして読んでいて楽しめるフィクション力でとても面白い物語になっています.時代も現代に近く、実在の人物と絡めるのはかなり難しいテーマなのに無理なく読め面白いです.新選組は歴史的にどうなるのかは分かっているのでこの先どう展開させてゆくのかとても楽しみです.

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