赤い雲さんの投稿一覧

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1 - 10件目/全50件

  1. 評価:5.000 5.0

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    蘭丸くんの健やかさが割と救いです

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    とにかくヒロイン2人の格差がひどい。「お嬢さまのシオちゃんが没落と共に闇堕ちしてゆき、健気で貧乏なモエちゃんがスターダムにのし上がるの?」と思わせといて、実はモエちゃんの方が闇堕ち担当。貧乏になった直後、シオちゃんには超太客の若社長が近寄ってきて、金にモノ言わせて婚約者という名のパトロン契約をしてくれます。美しいけれども人に対して無関心無愛想だったシオちゃんは、逆境の中で少しずつ人の情けを知り、自分自身のドロドロの嫉妬心を知り、承認欲求の渇望も知り、プロとしてお金を稼ぐ厳しさも知り、叶わぬ恋の苦しさも知り…と、結果的に人間的に良い方へと成長してゆく。対してモエちゃんは成長というよりは、意地悪した人に仕返ししたり、シオちゃんに嫌味を言ったり、ドンドンすれていっちゃう。いや、この子はシングルマザーの母ちゃんが超アレだし、小さい頃からお金の苦労してて気の毒だとは思うんだけど、恋人にすると重すぎてめんどくせえ女じゃないかなあ。押し切られてやっちゃってましたけど若社長。「男ってこういうタイプの女に情で迷うこともあるもんなのよ」と一条先生に諭されてる気もします。にしてもな、この2人の留学先での雲泥の差よ。ホントに一条先生、残酷。モエちゃんのイタリア留学先は、下宿が手違いで住めない、大家はアバウトで責任取らずにモエちゃん放り出される、しかも下宿先手配した若社長んとこは完全シカト。これだけでも相当不運なのに、こっから更に…ちょっともう…言葉を失うほどの人間不信トラウマ確定コース。片やウイーンのシオちゃんは、若社長の秘書が同行して何もかも手配してくれて、特別枠の空席オーディションにも合格して、豪華なアパルトマンで留学生活のスタートを切るセレブコース。その後もなんやかんやで良い師匠に巡り合い、仲間もでき、チャンスを掴むために必死で努力し、報われてゆくとこは心があたたまります。
    しかし、問題は賛否両論のラストです…さすがはあの「デザイナー」の一条先生、「砂の城」の一条先生ですよ。一筋縄の単純なハッピーエンドにしていただける訳がございません。いーい感じにモヤモヤ〜っとする終わり方なんだよなあ。まさかのモエちゃん●●!私同様に驚嘆した読者も多かったことと思います。
    ちなみに私の推しは、蘭丸くんが弟子入りする境界性人格障害ぽい天才女性ピアニスト。こいつの性格マジ最悪笑 でもそこが好き笑

    • 3
  2. 評価:5.000 5.0

    ルースの立ち位置が絶妙

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    多くのレビュアーの方が書いていらっしゃいますが、本当に絵が綺麗。特に、時とともに移りゆく空の色の変化を、下へのスクロールで堪能できるシーンなど素晴らしい。マクシーの髪型や宝石、ドレスのディテールも細やかで、毎回楽しみです。小説が先に発表されていることを知らなかったので、いい意味でこの漫画の絵と世界観に没入できました。(小説版の方の表紙を見て、「『ぼくの地球を守って』の木蓮と紫苑に似てるなあ」「マクシーはちょっぴり気が強そうな感じだな、なんか違う…」と。私の中では、漫画版の華奢で儚げなマクシーのイメージで脳内固定しています)また、小説版の表紙もですが、扉絵がウイーン世紀末に活躍した画家のクリムトぽくて、そこもまたロマンチックな中世のファンタジーにマッチして素敵だと思います。まだ22話までしか読んでませんが、(お城の改修が終わったあたり)ここまでの物語の感想は、わかっていてもハラハラしちゃって止められません。そしてこれだけは言いたい、リフタンのカッコ良さはやはり凄い。もうガチで男前大賞2024アワード決定。独占欲強すぎて、今だと「やばい夫」なところもありますが、「このヒトも色々あったんだろうなあ…」と思わせられます。バナー広告を見ると、これからルースとマクシーの仲を嫉妬して一悶着ありそうですので、チョット楽しみです。魔法使いのルースは嫌味や皮肉ばっかり言ってるけれど、リフタンに負けないくらい面倒見の良い、イイ人です。図書館住み付き仲間として本の話でマクシーと盛り上がることも出来そうですね。そして実は、マクシーが反抗的な態度を取ったり弱音を吐ける、つまり自分自身をさらけ出すことが出来るのは、今のところルースただ一人だけ。なぜかルースには初手から遠慮なく怖がることもなく言い争える🟰これって結構凄いことで、他人への恐怖心を持つマクシーにとって本当に稀有な存在です。でも、それってリフタンこそがそうなりたいと熱望していますよね。ここがマクシーの切なさで、「愛してる人には絶対に知られたくない」→リフタンにしてみたら「夫婦なんだから何でも話せよ」なんですけど、リフタンにはそれが出来ないマクシーの気持ち、よーくわかる。そう、ルースみたいな人には言えちゃうのよね。ルースも賢い人だから、その辺わかってるんだろうな。マクシーがどうリフタンに心を開いてゆくのか、これからとても楽しみです。

    • 14
  3. 評価:5.000 5.0

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    犬馬難鬼魅易

    レビュータイトルは中国の故事。皇帝から「何を描くのが一番難しいか」と問われた宮廷絵師曰く
    「犬や馬といった、誰もが見慣れているありふれたものはごまかしがきかないので描くのが難しい。ゆえに、鬼のような化け物などは描くのが容易です」。
    猫もまた、どこにでもいる見慣れた生き物ゆえに絵描きの画力が問われる対象物であろう。デフォルメしてかわゆく描かれたり写実的なリアルタッチで描かれたり擬人化されて二本足で立ったり、漫画の中に無数に登場するさまざまな猫を見てきたが、漫画の中の猫はなぜか、必ずどこか違和感を感じることが多い。私の中の、「猫」という生き物へのイメージが強すぎてそうなってしまうのかもしれない。
    ヤマザキマリさんも、猫と作家をテーマにした対談集の中で、猫を描く難しさについて語っておられた。それを読んで、強すぎる愛が絵の邪魔をすることもあるのかも、と思った。

    • 0
  4. 評価:5.000 5.0

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    豪華絢爛という言葉はこの漫画のためにある

    各メンバーで一番好きな回
    ・清四郎→悠里と婚約する回。清四郎の合理的すぎて冷たくてやや傲慢なところ、実は結構やなヤツ?なところがよく表現されていたと思う。でもやっぱり秀才は天才に敵わないのよね…・弥勒→グループ内で喧嘩して、3-3で敵と味方に分かれてクイズ大会に出場する回。常日頃から清四郎へのわだかまりが溜まってたのが爆発。いつもらクールで飄々とした弥勒の人間臭いとこが見られて良き回だった。・美童→豪華客船旅行中の船上パーティーで、自分にそっくりのプリンセスに一目惚れしちゃう回。「僕はしがない大使の子」とかなんとか言いながら己に酔いしれてたな。美童はナルチシズムの権化だが彼女はそうではなかったというオチがいい。・可憐→中東の王子様と恋に落ちる回。イケメンの玉の輿に乗れるビッグチャンスだったが、さすがの可憐も野望のために一夫多妻制を受け入れることはできなかった。・野梨子→小等科〜中等科時代の有閑倶楽部の回。「わたし 宝石を見つけたわ」の笑顔がキラキラしてて素敵。・悠里→和尚の初恋の女性の霊に身体を乗っ取られる話。やたら積極的になり、乙女の表情がカワイイ。
    登場人物全員がお酒の名前ってのが本当に気が利いてる。黄桜、白鹿、剣菱など、その名のイメージと容姿がピッタリ。特に美童(ビドー)!よくぞ!って感じ。一条先生の美的センス全開である。
    この漫画の最強キャラは、やっぱり悠里のお母さんだろう。初期のお母さんは悠里を心配して涙を見せて狼狽する上品なマダムだったが、途中からなぜか風格と迫力出まくり。夫と娘の命を救うためなら大物ヤクザの家にも単身乗り込み、顔色一つ変えずにガチのロシアンルーレット勝負を受けて立つ男前に豹変を遂げた。美童のおばあちゃんもキレると過激だったし(斧を振りかざして家宝の家具をブチ壊す)、ええとこの奥様が結構エキセントリックなのも有閑倶楽部ならではだったなー。
    あと、ファッションが素晴らしいのよね。聖プレジデント学園の制服がオシャレ!男子の夏服が蝶タイなとこがかわいかった。

    • 0
  5. 評価:5.000 5.0

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    推しは近松かなー

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    これはカッコいい。主要メンズが全員男前。杏ちゃんは可憐で玉緒さんは凛々しい。課金一話のポイントが他に比べてダントツ高いけど、それも仕方ないなと思わせるクオリティ。新宿に出てきたばかりの謎の田舎者・雪人の正体が割とあっけなく明かされたので、そこで一回拍子抜けしたが、ぐいっぐい読ませられた。実際のヤクザはきっと、近松みたいな微妙な立場の外様幹部がリアルなんだろうなと。でも、何も考えず宮本を押しのけてのしあがって行けばいいのに、宮本へのリスペクトが捨てられない、自分ではなく憧れの宮本こそ組の頂点に立って欲しい近松が、良いんだなあ。自分のこれまでの苦労を無にされたってキレて、住み込みの屈辱を味わわせてやんよ!って、愛憎引き裂かれまくりよね、そんでそう言いながら、宮本が自分の下で頭を下げる姿を他の幹部に見せるなんて絶対に嫌ああー!ってのが泣かせるのね。なんだ結局男が惚れる男・宮本がイケメンすぎるよ!って話になっちゃうのね。

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  6. 評価:5.000 5.0

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    あたたかい人

    第一話が畳み掛けるように早足で、ちょっと性急な感じで、哲司くんと同じくらいパニックになったけど、状況と設定が少しずつなんとか頭におさまった。成仏とか天使とか、宗教が混ぜ混ぜだけど、まあこの程度なら良いと思う。全てのキャラが深く魅力的だけど、特に哲司くん。最初、読者の誰も、見るからにモブなこの男の子がキーマンになるとは思わない。それが、凪の一言「あなたの魂はとてもきれいなのに」ハッとしましたね。私たちの曇った目では見えないものを、凪は教えてくれる。そして普通の漫画なら、凪のお相手はどう考えても嵐でしょう。嵐本人もそのつもりだったでしょう。いや、おみそれしました。

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  7. 評価:5.000 5.0

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    ダンス・ノーブルへの道

    女の子だとプリマへの道ですが、これは日本の普通の男の子がバレエを目指すと確かにこうなるだろうなーという世界。絵に多少癖はあります、ていうか、バレエに限らずBーBOYなどの現代のダンス、フィギュアスケートや新体操などの芸術点を競うスポーツ、歌舞伎やその他、およそ舞踊と呼ばれるジャンルの漫画は、みんな絵に癖がある先生が描いてると言っても過言ではない笑 「天才的ライバルへの嫉妬」「致命的な身体コンプレックス」「殻を破れない」「貧困」「恋愛」…などなど、主人公は最低一度は闇堕ちし、このジャンルはその理由に全く事欠かない。元々いくらでもドラマチックに描けるのが舞踊モノなのだ。それゆえに、主人公が最初に踊るダンスの場面がとても大事、それがダメならその漫画は失敗だと言っていい。これは素晴らしい。バレエに「一目でやられちゃった」男の子!そこに引き込んだ男性ダンサーの美しさ、見事です。これぞ王道。素晴らしいモノに触れてしまい、自分も同じ道を志す少年少女の魂を溶かすのは、間違いなくこういう舞台とスターでないといけませんよ。会話のセンスが良いので、ちゃんと漫画としても楽しめる。…でもやっぱり、この男子、日常的に舞台メイクしてんのかしら?と思うくらい濃いアイライン、少し引く。

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  8. 評価:5.000 5.0

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    女性の身体を描かせたらピカイチゆうき先生

    バーディーがとても美しい。現実感のある色っぽさなのだ。(例えば「パトレイバー」に出てくる思春期の少年バドが、お世話係の女性の胸元にドキドキする、そしてある夜ついに、ちゃっかりその乳房にかぶりついたままスヤスヤ眠ってしまう→エロ半分母恋しさ半分のおっぱい願望がすごいリアル…)。独特の生々しさというか、エロ、それだけでもこの漫画は楽しめる。

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  9. 評価:5.000 5.0

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    ひとつのモード

    登場人物のファッションのディテールが素敵ですね。全裸にセーラー帽も、なんかおしゃれ笑 ミステリアスな導入。しかし、数十年前のヒロインはキスされるシーンは、キスってだけでとんでもなく劇的で、「ズキュウーーーン」だったのに、現代版ジョジョのヒロインは「一回キスしたくらいで…」。うーん、時の流れ?単にキャラの差?

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  10. 評価:5.000 5.0

    傭兵って言葉をこの漫画で初めて知りました

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    香ちゃんが男に間違えられるというのはちょっと無理があるけど、やはり北条司氏が描く女性は皆清潔感があり瑞々しくて美しい。殺し屋のセクシーお姉さまや車椅子の美少女など様々な女性が登場するが、皆、どこか品がある。学生の頃リアルタイムで連載を読んでいた世代なのだが、あの頃のジャンプの連載はどれも軒並みアニメ化されて、それも毎週見てたなあ。ケンシロウとキン肉マンと遼さんが全部同じ声優さんで、なんか妙ーな違和感があったのを覚えている。最近だと、「きのう何食べた?」のケンちゃんにとって、初めて会った時からシロさんのイメージが「シティハンターの遼さん」だって言ってたのがツボにハマった。(ケンちゃんのケータイの着信音も、シロさんの番号は「Get Wild」)。あの頃、強くて優しくて時にクールで影があってそしてスケベな遼さんに憧れる女子(男子も)はホント多かったんだよ。

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