美真路さんの投稿一覧

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1 - 8件目/全8件

  1. 評価:5.000 5.0

    戦士の休息

    うちごはんで、子どもと一緒に作ったり食べることを考えて作るメニューと違い、大人が楽しむメニューがこちらです。
    煮込んだり、薫製作ったり時間のかかるものもあるのですが、その時間を逆手に取って子どもを寝かしつけたり風呂にいれたり。
    お父さん頑張っています(笑)
    父親二人の同居生活だからこそ、こうやって労りあって英気を養って、翌朝からまた戦うお父さんの顔になる。
    かなり羨ましい時間と空間だぞぉ(笑)

    以上、独身女の雄叫び報告でございました。

    • 12
  2. 評価:5.000 5.0

    戦火の声が聞こえる今だからこそ

    無料連載を決めためちゃコミさんに拍手です。
    私も、ドラマを見て原作を読破した一人です。
    原作者の取材力の深さ、作品への思いの強さが、戦争を知らない若造さえ魅了した作品でした。
    原作のエピソードはどれも強烈で、現代の私たちでは顔を上げて強く生きることなど不可能に近いようにかんじたものでした。
    それでも、出自を恨むことなく、中国も日本も見捨てることもなく、実の親にも育ての親にも誠実な姿勢を崩さなかった主人公の強さにただただ胸打たれました。

    この作品のコミカライズは、やってくれてありがとうと、拍手したいくらいです。
    原作は本当に素晴らしいのですが、山崎豊子先生の作品は、読み手の気力体力もっていかれます。それだけのエネルギーで書かれたものとは思いますが、強すぎなんです。
    どちらかといえばさっぱりとしたこの絵柄なら、原作のパワーを削ぐことなくストーリーを味わえると思います。

    そしてなにより私が忘れたくないと強く思うのは、主人公が中国ではエリートの部類の教育を受けることが出来た幸運があったとはいえ、国に対してもの申すことなど出来ない一人の庶民だということです。
    いつの時代になっても、戦争を起こす人間は一番安全なところにおり、戦火に巻き込まれて理不尽な思いをするのは力なき庶民だということは、繰り返される負の歴史だと思うので。

    • 10
  3. 評価:5.000 5.0

    うせものは…

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    必ず見つかる。
    大切なものは品物じゃないから。

    穂積先生の作品はいつも優しいけど、厳しい優しさなんだよな。
    この話もちゃんと最後まで読むと温かいけどほろ苦くって、強くなりたいと思う。
    大切なものをなくしたくないから。
    優しい思い出を忘れたくないから。
    積み重ねた時間は嬉しかったものも、苦しかったものもやっぱり全部覚えていたいと思うから

    うせもの宿を出ていくときは、笑顔じゃないと駄目なんですね

    • 10
  4. 評価:5.000 5.0

    圧倒的な才能のほとばしりに胸が苦しくて

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    ほのかでで不器用な恋心に救われる思いで、ページをめくりました。

    公生が積み重ねた母への優しさは、自分の命の期限を知り息子の将来を心配する母の愛によって、本来感情豊かで繊細な音楽への感性が、精密機械のような演奏技術に化けてしまって先へ進めなくなってしまった。
    かをりとの出会いでようやく本来の音楽の才能に気づけたのに。その才能に色がつき光輝き始めたのに、再び大切な人の死を乗り越えなくてはならないなんて…公生の才能って…まだ15才の少年なのに…って、涙が止まりませんでした。

    公生とかをりが一緒に演奏したのはたった一回。けれどその一回で音楽への思いも、人生も、生き方も、全てひっくり返されて動き始めた。
    世界はカラフルで躍動感にあふれて光に満ちていた。
    公生強く生きて、変なピアニストになれ❗

    • 4
  5. 評価:5.000 5.0

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    大切な人を失ったとき、人は誰でも思うだろう。
    「あのとき、こうしていれば…」「あのときこう言っていれば…」
    この作品は昨日を「ループすると」いう事象に巻き込まれることにより、それを精一杯試してみる物語だ。
    それも主人公は「子どもの目線」という、混じりっけのない純粋な思いに突き動かされている。
    けれど結末としてあるのは、「人間には定められた運命を変えることはできない」という、どうにもならない現実だ。
    子どもの純粋な思いは報われはことはない。
    友人の思いと現実の苦さを噛みしめ、友人を見送る主人公は大人になる。

    この作品も苦さを含んでラストシーンを迎える。
    けれど子どものとき報われなかった主人公の優しさは未来にあった。
    大人になった主人公は再び「大切な人」を抱きしめる。
    「あの日報われなかった思い」を主人公の思いで「大切な人の精一杯の思い」とともにねぎらいの言葉をかけるのだ。

    短編だからこそ、蛇足なく、ひたすら読者の想像力をかきたてる素晴らしい作品である。
    ノスタルジックな雰囲気と、温かみのある作画は、この残酷とも思える結末を、ずっと優しさと共に伝える役割をきっちり果たしている。
    本当に完成度の高い作品だと思う

    • 3
  6. 評価:5.000 5.0

    優しい気持ちに

    なれませんか❓️

    この店を訪れる特別なお客様は死を目の前にした偉人です。
    そのせいかオーダーも禅問答のようなものになってしまいます。
    これに応えるマスターは自己肯定感が低くスタッフからはダメ人間扱いされています。
    けれど料理の腕は確か。
    そのうえお客様の心に寄りそった料理を提供できる優しさという才能を持った料理人です。
    食事を終えてお店を出ると死への旅路となるのですが、みんな柔らかい表情になって出ていきます。

    こんな作品を描ける作者の歴史の造詣の深さと偉人の心に寄りそった優しさ溢れる想像力に頭が下がります。

    付け加えるなら画力については、私たち読者が優しさをもって読破するのがよいかと思います(笑)

    • 2
  7. 評価:5.000 5.0

    3人の女子会よ永遠なれ

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    とは思うけれど。
    3人それぞれ違う人生の着地点に着いて最終回を迎えられたことに満足しています。(こういうところが上から目線とか言われるのかな)

    連載初期から楽しく読んでいました。特に初期のほうが、まとめサイトのネタとか言われて評価もまっぷたつ。どちらの意見も、なるほどと頷きたい部分がありそれも面白く読んでいました。
    作品としては、3人のエピソードだけではなく、既婚者の本音、友達の彼氏、彼氏の友達などの人間関係の広がりが出てきたところから、スカッとな解決だけではなく、「そうなのか」という目線が出て来たとから、深みが増したと思っています。
    DV男へのガイドラインとか父親教室のマニュアルになればいいのに、という展開や名言がてんこもりでした。
    個人的には、最終回近くの、旦那のごはんの心配で病後もゆっくり休めないのに、それでも結婚賛歌の田舎の親戚の話は、押し付ける側と押し付けられた側の目線、どちらもわかりってしまうとどうしようもなくリアルで、キツかったです。
    世の中はもう令和なのに、と思うけれど、生きてきた時間で得た価値観を手放すのは、自分の人生の時間なので、踏ん切りという言葉で簡単に割り切ることはできないものです。
    女性に参政権が認められたのは昭和になってから。男女雇用均等法になってまだ50年経っていません。それを思えば…
    ネットの広がりはイコール視野の広さではありません。価値観はもっと遅れている…認めることは苦しいものです。
    この作品はそんななかで、女性はもっといきいきと生きられる未来が広がっていると示唆する、女性賛歌の作品だと心から思います。

    • 1
  8. 評価:5.000 5.0

    ファイナルエピソード以外は

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    苦いラストです。
    けれど、悪魔だから不幸が心地いいわけではないのだと思いました。

    人間は幸せになりたいと叫びながら、他人の幸せを羨んでばかりいるものだな、と考えさせられました。
    心の闇を持っているのは人間。
    自分の心に嘘をつけるのも人間。
    綺麗事を言って底抜けに欲深いのも人間。
    悪魔のほうが純粋なのかもしれません

    • 0
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