美真路さんの投稿一覧

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1 - 2件目/全2件
  1. 評価:3.000 3.0

    毒家族のリアル

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    精神科の毒家族の症例かよっていうくらい、生々しい毒家族に思えた。
    疎外されて育ち、家族の愛情ほしさに能力を乱用し、搾取される…その代償を払うのはルナティアだが家族は気づきもしない…
    ありがちな始まりと言えば始まりで、ハッピーエンドは約束されているのだろうと思いながら読んだ。

    「家族の役割を果たせ」と、娘の能力無しでは何もできないのに高圧的な父親、他人の顔色ばかり伺って自分の無い母親、長女というだけで勘違いして人を見下す姉、男の子だからと優先されることを疑わない弟、根拠のない自信で自惚れている妹、ここに自力で選んだのでも選ばれたわけでもない婚約者がぶら下がってくる。
    彼らに共通するのは、思考停止状態なのに自分たちは優れているのだという滑稽さだ。
    家系の遺伝というから、代々誰か一人を人柱にして家格を上げるのがお家芸で、子爵くらいが精一杯だったのだとお察し(笑)
    先見の力を余すとこなく享受すると人は思考停止し腐っていくのだなと、しみじみ思い知らされた。
    家族から逃げ出さなければと思った動機、なぜノクス様を夫に選んだのか、ノクス様がなぜ最初から肩入れしようとしたのか、五感喪失の順番や月下草探索の経緯など、ご都合展開というか荒削りな部分も多かったが、家族の愛とか人の絆とか、人間らしく生きるとは…と、わりとわかりやすい展開の筋立てなのに思わず哲学的なことを考えながら読めたので、私は楽しめた。
    正直ルナティアの性格も、おとなしいけと消極的なわけでなく、いじけてはいないけど大事なことをすぐに言わないつかみどころのなさがあるので、どうしても魅力的とは言い難い。
    しかし、妹以外の家族に自分の意見をはっきり伝え、特に父と姉に人の道を正し、犯した罪に罰を示したことは大きかった。
    また、彼女の選んだ生き方を見て自身を振り返ったのが婚約者と弟だったことも、私にはリアルだった。
    ラスト、他の家族が自分たちのルナティアに対する仕打ちを反省することは無理だろうが、これからの家族は惨めな生活であるのは間違いないと思う。それを惨めな生き方にしないようにできるのはおそらく弟だけだと思った。
    だからこそノクス様が守り、ルナティアが勝ち取った未来を評した彼女の言葉が晴れやかで良かった。

    一番惜しい点は、ルナティアの先祖の悲恋はその娘目線でもう少し掘り下げてほしかった。

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  2. 評価:3.000 3.0

    新しいジャンルかな❓

    体当たりルポって言われるものがありますが、これは行き当たりばったりルポじゃないかと思ってしまいました。
    お酒を飲めるようになりたいからと、何も考えずにコンビニに行くとか、アルコール度数も調べてなかったり、ワインのラベルなども読まずに買ってみたり。

    そういう姿勢が飲める人間からみると、無理して飲まなくてもいいんじゃない、という感想を持たれてしまう原因かも。
    飲めない人間には、チャレンジ精神に見えるのでしょうか?
    本人が意外と飲める体質だったようなので成功したルポになったようですが、アルコールは急性アルコール中毒や酔っぱらいのトラブルやハラスメントもあるので、明るく終わって良かったな、と思う部分も思いました。けれども、終始能天気とも言える明るい文体にかなり救われ、最後まで読み切りました。

    飲める口から一言。
    ビールは苦いと思って飲んでます。だからおつまみがあったほうがいいです。
    ウイスキーは、お酒の強さをダイレクトに感じられるのでロックが飲みやすいのですが、一般的にもバーボンかスコッチかでもおすすめの飲み方は変わります。
    ワインも、言い出したら赤は常温とか白は冷やしたほうが良いとか。デザートワインはしっかり冷やしたほうが美味しいとかはあります。
    でも今は、お酒やグルメを題材にしたマンガも多いですから、よそに任せても問題ないと思います。
    酒飲みのうんちくは、いくら最初は興味深くても度をこえればウザイですし、酔っぱらいのうんちくは止まりませんしね。

    なんだかんだ楽しく読めました。理解ある編集部が味方にいるようなので、興味の赴くままに行き当たりばったりルポが続けば、また読んでしまいそうです。

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