月夜の桜さんの投稿一覧

投稿
116
いいね獲得
133
評価5 26% 30
評価4 24% 28
評価3 28% 32
評価2 13% 15
評価1 9% 11
1 - 10件目/全30件
  1. 評価:5.000 5.0

    78話までの感想

    ネタバレ レビューを表示する

    序盤は、ママと子どもたちとの心理戦、ノーマン、レイ、エマの互いを想いあうからこその駆け引きがおもしろい。
    予想外の展開、ほどよいスピード感のテンポとアクション、それぞれの心情の臨場感のある描写、伏線の張り方と回収、すべてがつながる整合性などなど、多少の都合の良さはあるがどれも素晴らしく、物語に引き込まれる。
    エマたちは11歳とは思えない面もあるが、頭脳明晰というキャラ設定とエマの無邪気さやノーマンやレイが完璧ではないところ、3人のはるか上をいくママの聡明さとミステリアスな雰囲気という大人感が対照的で、加えてストーリーのおもしろさなどから、年齢は気にならなくなる。
    知性と合理性で動くノーマンとレイに対し、感性と愛で動くエマ。3人が中心の物語だが、そのなかでもエマが主役なのだなと感じる。
    ノーマンの出荷シーンは、生きていそうだが何が起こったのか、ママが何をしたのか、後々どこでどう登場するのかと期待させる絶妙な描き方。
    ママの真意は脱走当日まで謎に満ちているが、ただ子どもたちを犠牲にしているわけではなく、出荷は避けられないもの=寿命のように捉えているようで、その日までは幸せにと本当に愛情を注いで育てていると思うとなんだかせつない。
    純粋で真っ直ぐなエマの、周りへの素直な愛情表現との対比とも感じる。
    脱走後は、手がかりを残し外の世界へと導いてきたミネルヴァの謎がメインだと思う。
    危険な狩場に越させるという矛盾。なぜ?狩場を作った非道な鬼たちと何か関係があるのか?
    本とペンは両方なければ先に進めないが、エマたちは、ペンはシスターという部外者から偶然手に入れた。本来なら手に入らなかったはずだ。なぜそんな助け方なんだろう?
    ミネルヴァは善意で導いているのか?真意は?

    • 0
  2. 評価:5.000 5.0

    100話までの感想

    ネタバレ レビューを表示する

    十兵衛と猫又のニタを中心にさまざまな猫や猫又とのエピソードが描かれている。
    各エピソードが数話で短くもきれいにまとめられており楽しめる。
    たんなる猫あるあるや猫好きの話ではなく、江戸情緒あふれる世界で、落ち着いた大人の雰囲気があり、猫又などの妖も登場するちょっと不思議なお伽噺。
    十兵衛が猫や猫又と話ができたり、描いた猫の絵に実際に鼠が逃げる効果をもたせられたり、猫たちに育てられてた?ようだったり、不可思議要素に加えて、芯の強い優しさを持つキャラやも魅力的。
    登場する猫や猫又たちのキャラや気持ちの描き方も自然で、個性豊か。
    江戸庶民たちの生活の中にある、現実の厳しさと人情、人間と猫や猫又たちとのあたたかい交流。上っつらの優しさや美談仕立てではなく、言葉ではわかりあっていなくても、心の深いところで通じ合っている、日常の中にそんなエピソードがたくさんあるのだなぁと、気軽に読めるのに深いあたたかい感覚が広がる感じ。

    • 0
  3. 評価:5.000 5.0

    14話までの感想

    ネタバレ レビューを表示する

    多少の小難しい話も入れつつわかりやすいストーリーで、ほどよくコミカル。テンポもよくおもしろい。
    何より主人公のキャラがいい。
    戦いが何より好きなのに、礼節は重んじて思いやりもあり、聡明で芯が強くまさに武士。仕事はしっかりこなすし、普段は意外と常識的な振る舞い。だが、悪人やっつける時のワクワク楽しんでる感が嫌な感じはまったくなく上手く描かれていて、ギャップが好印象。
    主人公が体は子どもなのにめちゃくちゃ強いとか、返り血を浴びずに倒せるとか、他の子どもたちも異常に大人びてるとか、ありえないが中途半端ではなくありえないほど極端だし、物語の中でいい味出して溶け込んでるので、漫画だしと許せる。

    • 0
  4. 評価:5.000 5.0

    47話までの感想

    ネタバレ レビューを表示する

    序盤は物語の世界観に慣れるための話のよう。
    主人公メアリと従者アディのキャラとふたりの関係や、メアリが悪役令嬢らしく振る舞おうとして空回りする様子などが楽しく、乙女ゲームのシナリオイベントを悪役令嬢側でみる形でテンポよく進む。
    メアリがゲームの情報をアディに説明する様子も、つまらない説明ゼリフにならず、読者は本来のゲームシナリオを理解した上で、メアリの行動の結果を楽しめる。
    メアリの縦ロールがゲームシナリオの強制力の証拠としても、メアリの象徴としても楽しく描かれていて、活かし方がうまい。
    シナリオには抗えないのか?けれど、ゲームヒロインからは好かれて、本来のゲームとは根本が違っているのでどうなるのか?というワクワク感。

    没落を目指す理由が語られてからが真髄。
    納得のいく理由が丁寧に語られることで、メアリの令嬢らしい気品、気高さ、聡明さがしっかり印象づけられ、アディとの信頼関係もみえる。
    それにより読者の視点が変えられ、メアリが悪役を演じているのではなく、最善の没落を目指してゲームシナリオを進めているという物語のテーマがはっきりする。

    最後のシナリオイベントである卒業式で、没落とはならずに大団円となり、完結かと思いきや大学へ。
    そこから様相が変わってわかりづらくなる。
    卒業でゲームとしてのエンディングを迎えたはずで、別シナリオだとしても、ゲームヒロインは留学しないでどう関わるのか疑問。留学もゲームシナリオなのかも、それまでのようにゲーム情報の事前説明として出てこないのでモヤモヤ。
    アディが留学しないので説明相手がいなくなってしまったのだとしても、メアリの思考として伝えることもできるのだから、やり方を変えないでほしかった。
    アディとのおもしろい掛け合いも作品の要だったのに、一緒に行かないなら、なくなってしまうのか?
    テーマである没落を目指す必要がなくなったはずなので、何がテーマなのかよくわからない。後にまだ没落を目指す必要性が何か出てくるのだろうか?
    大学に進んでから、なんだか別作品になってしまったみたいで残念。

    • 0
  5. 評価:5.000 5.0

    17話までの感想

    ネタバレ レビューを表示する

    秀逸なホラーサスペンスだと思う。
    次々と人が殺されていく残虐なものではなく、特定の霊や犯人との戦いで、じわじわと迫る恐怖感と命の尊厳、守りたい想いなどが描かれた深い物語。
    霊の画はちょっとグロい。けど画のグロさに頼らず、不気味さを伝えるのがとてもうまい。
    主人公や取り憑かれた幼なじみの心情、霊の生理的な気持ち悪さ、主人公のおう吐やセリフによる猟奇的な犯人の不気味さ、死へのカウントダウンなどで、不気味さ、怖さが画ではなく感覚に訴えられる。
    取り憑いてる霊とさつ人犯以外に悪人がいないのもいい。
    主人公と弟、女刑事と姉、遺された者と亡くなった家族との想い、複雑な気持ちが、ホラーの中に優しい哀しさを添えているのも絶妙。
    全体のまとまり、ハッキリしている物語のテーマと謎、ほどよい緊張感を保ちながら、テンボよく進むスムーズな展開。
    物語の世界に惹き込まれて続きを読んでしまう作品。

    • 0
  6. 評価:5.000 5.0

    26話までの感想

    雰囲気は『銀魂』に近いと思う。
    あの世とこの世の間、というテーマも魅力的。
    夜トは神様なのにめちゃくちゃで、普段はだらしない感じでも、芯は優しくかっこよく、キメるとこはキメる。
    夜トの神器(神の武器など)となる雪音は、14歳らしい生意気さ。でも、後に根っこにある孤独感や悔しさがわかり…。
    やんちゃよりの夜トと雪音に対し、まともないい子であるヒヨリ。ふたりの間を取り持つキャラであり、ヒヨリの存在により、ふたりのめちゃくちゃ感が緩和されるし、いい話的なシーンへの自然な流れも作っていると思う。
    3者のキャラと役割がしっかりしてるし、きちんと伏線が回収されるようにストーリーも丁寧に練られてると感じる。作品全体のまとまりやバランスがうまくとれている。
    登場する他の神様たちも、実際の神や神道などをきちんと調べた上で、斬新な個性を加えて描かれていると思う。
    わちゃわちゃしたコミカルなおもしろさの中に、上手にシリアスが活きてる。

    • 1
  7. 評価:5.000 5.0

    12話までの感想

    ネタバレ レビューを表示する

    ほとんど主人公が気持ちを語っている形で話が進み、キャラが楽しくて魅力的。
    主人公は、術者としての能力が低いことで、両親に蔑まれてきたけれど、ハイレベルな能力が覚醒。
    その力を隠して普通に自由に生きたいと願うのは、ある意味、親への反抗だけれど、ポジティブさがいい。
    一族の権威回復のために優秀な姉に期待をかける親の気持ちもわからなくはないし、主人公への酷い扱いもわりとさらっと描かれている。
    過剰な期待に応えようと頑張る姉もまた不憫な子として描かれ、卑屈感なく主人公への気づかいもあり、嫌な感じはゼロ。主人公の力や結婚を知ったら、恨むのか、後々は仲良くなるのか?展開が楽しみでもある。
    主人公の力に気づいて契約婚をもちかける当主との掛け合いもおもしろい。
    主人公の明るいキャラと全体的にコミカルに描かれているので悲壮感はなく、都合のいい展開ではあるけれど、要所を押さえたスムーズさでテンポがいいので気にならない。
    12話時点で、結婚を了承し、これから家族や周りにその力をバラすのかというところで、続きが気になる。

    • 1
  8. 評価:5.000 5.0

    上品でミステリアス

    ネタバレ レビューを表示する

    異世界から突然現れたチグサにより、主人公ラカンは自分が異世界の人間だと知る。
    植物をテーマにした不思議な世界の発想がおもしろく、画もキャラもストーリーも上品。
    植物を成長させる力を持つ『サノメ』のラカンと、植物の養分を奪う力をもつ『アヤメ』の皇子。それぞれの力にマッチした、主人公のイヤミのないイイ子さと、冷たく妖艶な皇子の対照。同じ顔でもまったく違う雰囲気や表情で描きわけられていてスゴイ。
    チグサがラカンの優しさにふれて少しづつ感情を取り戻すペースや、背景が明かされるタイミングなども絶妙。
    異世界から来たチグサにお風呂の入り方を細かく教えたり、ラカンの戸籍の話など、リアリティもちゃんと描かれ、言葉や漢字が通じることも伏線かとワクワクできる。また、それが、異世界人の名前の意味、日本の村社会のような悪しき慣習や神的存在の盲信も、暗に繋がって全体がまとまりしっくりくるし、漢字の活用、親しみのある日本っぽさが話を理解しやすくしている気もする。
    異世界のこと、主人公のことが、少しづつ明かされていくペース、いろいろなつじつまが合っていることから、さまざまな謎も主人公と同じ視点に立つことができ、違和感や引っかかりなく、物語に引き込まれる。
    緻密に計算され組み合わされた宮造りのような、品のある美しさとしっくり感、魅力的なミステリアス感が秀逸。

    • 1
  9. 評価:5.000 5.0

    17話までの感想

    コミカルでテンポよくおもしろい。
    主人公のにぎやかでたくましく、かつ、聡明で人たらしな性格。ゆえに嫌われるのが絶妙に的を得ている。
    魔王の控えめで多少ビビリ?でも優しいキャラも主人公とは対象的でいい。全く違うふたりでありながらも、根本的な人や魔物への優しさで相性バツグンな感じ。
    魔王の感情がダダ漏れだったり、お菓子につられる魔物たちもかわいい。
    ゲームの世界って乙女ゲーム+RPG?!、恋愛+事業だけど小難しくないストーリー、悪役であるはずの主人公の方が元から善、優しくかわいい魔物たちなど、意外性やごちゃ混ぜ感が楽しい。

    • 0
  10. 評価:5.000 5.0

    無料分を読んで

    ネタバレ レビューを表示する

    その人が犯した罪により、人が妖怪の姿に見える主人公と、妖怪を使って罪人を裁く魔王。
    探偵モノ?懲悪モノ?
    ストーリーもしっかり練られてるし、おもしろい形のミステリーだなと思う。

    • 0

設定により、一部のジャンルや作品が非表示になっています