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通例の歴史の記述では、奸計の様に描かれる事が多い意次ですが、優れた実務家であればこそ、自身に自信があればこそ、一切自筆を残さない等潔かったのかも。
そんな人物像を彷彿とさせるエピソードを紹介しながら、牧ノ原の新旧の地形を比較するなど面白いまとめ方をしています。
既に信長や秀吉の時代に、貨幣経済が萌芽していたのに、時代に逆行する形で農本主義に戻した家康。
でも、それでは時と共にジリ貧となり衰退する未来をしかと見据えていた能吏だったのでしょう。しかし、その施策は「徳川株式会社」創業者たる権現様の方針に背くこと。
そのあたりは、意次の実像が正しく現代に伝わっていない可能性があることと関係しているかも知れません。
しかしまあ、よくもこんなハチャメチャなストーリーを取りながら本質はしっかり掴んでる。山田ワールドのファンになりました。
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田沼殿と源内さん~ときどき徳川ファミリー~
040話
最終幕 源内さんと田沼殿