つろたんさんの投稿一覧

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1 - 8件目/全8件
  1. 評価:3.000 3.0

    朧の花嫁と比べてしまいます

    不幸な生い立ちや、環境から努力と幸運で抜け出した二人の不思議で強いな絆と愛情
    そこに絡みつく様々な人間の負の感情と、それに支配された人間による醜い仕業にも、真っ直ぐ立ち向かい…
    良くある設定です。

    当初は次々と起こる問題にハラハラしながら読んでいたのですが、展開が早く安直に思えて来て、徐々にしんどくなっています。

    お気に入りのハートマークを先頃解除しました。読み続けるか否かを迷っています。

    • 1
  2. 評価:5.000 5.0

    歴史を換骨奪胎

    史実や社会描写の要点や観点は外すことなく、換骨奪胎しています。
    人物描写や起きる事象を「今で言うなら」の視点で置き換えてみたり、作者の発想力や構想力には脱帽。
    歴史好きにはニヤニヤが止まりません。
    そうそうそうそう!と膝や机をバンバン叩いてしまう場面が多々ありました。

    メタル源内先生もさもありなんと、凄く納得。ぶっ飛び過ぎて理解されなかった、日本のレオナルド・ダ・ビンチ源内先生のマルチぶりを良く表しています。

    • 0
  3. 評価:5.000 5.0

    恋愛の各段階が丁寧に描写されてます

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    恋多き女だった母親から顧みられることなく成長して、恋愛そのものに嫌悪や恐怖を持つ主人公。三十台の今まで恋愛経験はありません。
    それが仕事一筋の出世頭でやり手の厳しい上司と思いもよらぬ所で心が通う瞬間があり、徐々に互いに惹かれ合います。

    主人公は母親との依存関係を断ち切り、後輩の助言を得ながら、上司との初めての恋に踏み込みます。
    離婚歴のある上司は、主人公の飾らない素朴で温厚な人柄に心を開き、元妻に柔和になったがどうしたの?と気付かれる程に雰囲気が円くなり。

    恋を得て、女も男も色を変え、心ゆたかに実を結ぶかな。
    そんな状況の変化を緻密に丁寧に描いています。

    主人公を恋い慕う取引先の御曹司や、自分のキャリアアップを望みながら花嫁要員としか見て貰えないことにマグマを貯めていた若手女子社員など、様々な登場人物を絡めながら、オフィス群像劇としても読めます。

    ですが、あくまで分別ある振る舞いで大人な恋をする二人の甘やかで艷やかで、まだ愛にまでは至らない恋の段階だからこそ(レビュー投稿時点の展開では)の不安定さを描き、飽きさせません。
    このあとも目が離せない秀作です!

    • 2
  4. 評価:5.000 5.0

    異世界の虚構だから成立する純愛

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     異世界、転生という現実離れした設定がまず苦手な方なんですが、絵の綺麗さとニンゲンと片仮名書きされている意味は何?という興味から読み始めました。
     確かに異形の男達が美形で寄る辺ない女を飼うという行為が許されている世界、ジェンダー論の観点からは不味いかもしれません。
     然し、もう少し読み進めると、メイドとレノ、女医とクマ、そしてラズとちか、それぞれの境遇においてきちんと互いに向き合おうとしているのが判ります。「ニンゲン」にもちゃんと人格があり、思考があることが書き込まれています。
     異形、異世界という虚構に設定が借りてあるからこそ、リアルだと雑味や無理筋という形で作品のテーマを邪魔して来る物を削ぎ落とせ、核心や本質に迫りやすくなっていると感じました。
     基本設定や、家父長制のラズの出身家庭など、不自由を生きることの象徴であり、生きづらい世の中をそこに仮託してあるのではと思いました。
     家庭内搾取子だったちかと、家業の軍人の世界では致命的に優しいからこそ、落伍し勘当された筈のラズ。
    そのラズに何故今更、父親が家督を譲る事態となったのか、等も気になります。
    多分配信されたら読みます。

    • 3
  5. 評価:4.000 4.0

    居場所は自分で作るもの

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    泣き虫で繊細で、誰かに全てを委ねて生きるから、裏切られて居場所を失ったかつてのアヤ。
    辛い思いを乗り越えて、弱い自分と戦い、新しい自分を作り出します。

    元々持っているそれなりのポジションに甘えて非道な振る舞いをし、アヤを見下し傷つける元カレは、全てを失います。

    実業家の家庭に生まれ、手に入らないものはない環境ではあるものの、受動的に盲目的に生きてきた御曹司。自分の底の浅さに、アヤの涙から気づき、自分探しと称してアヤの実家の居酒屋に通い詰め、自分が本当に欲しいもの、大切にしたいものを手に入れます。

    シンデレラストーリーならではの落差の激しい設定や、物語の進行にややムリがあるものの、アヤの真っ直ぐな生き様が周囲の人の心を変えていく様は爽やかで朗らかです。

    絵も柔らかで綺麗です。
    よりよく生き、人としての節度を失わず、自分のご機嫌は自分で取りながら、自分の居場所を作ること。即ち、「生きる」です。

    • 0
  6. 評価:5.000 5.0

    購入する気は無かったのですが。

    原作(白黒版)愛読者です。
    ポンと現れた入荷を原作のものと勘違いして購入してしまったのが運の尽き。
    原作の絵の美しさに惹かれて読み始めていましたが、色が入って更に美しさに拍車が掛かっています。
    原作の世界観も損なっていませんし。
    物語も、人を乞うことのあらゆる要素を丁寧に描いてあり、好感が持てます。

    • 2
  7. 評価:5.000 5.0

    生きるということ

    生きるということ。
    人はみな、それぞれの場でそれぞれの生き難さを抱えて悩んでいるということ。
    何に苦しみ、何に守られ、何に憧れ、何を憎しみ、何を欲しがり、何を捨て去るのか。
    自分を冷静に見つめ、真に大切なことは何かと、気づくことができるか否かで全ては決まる。
    最期まで気づくことができなかったのは、「パパ」であったのかもしれない。
    己の誇りを掛けて、歯を食いしばるということなしに、幸せは手に入らないということ。
    ライトな不倫ものやお手軽勧善懲悪をを期待して読むと、火傷します。
    深い話です。

    • 1
  8. 評価:4.000 4.0

    ストーリーで引っ張る圭作です。

    タイトルとタイトルバックの画像からは、背徳モノを想像しがちですがさにあらず。

    女性による家事代行サービス起業モノです。
    しかも、そのストーリの通奏低音としては、主人公夫妻を始めとする夫婦、親子、友達、顧客営業等の社会の信頼関係、誠実の大切さがあります。

    多少のぶっ飛び感はありますが、ストーリーのテンポの良さでグイグイ読ませて飽きさせず、現代を反映した社会派ドラマになっています。

    個性の強い絵が好みを分けるところかも知れませんが、テレビドラマの原作にはなりそうです。

    • 1

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