最初に読んだ時は、袴田くんのなかで何がどうなっちゃってあの行動なのか全くわからなかったけど、何度か読み返すうちになんとなく無自覚の欲求のあらわれなのかなと。
由希が成瀬のことを好きなのは気づいてたから、「ライバルでいてほしい」 = もう負けられない(このイコールもおかしいんだけど) を全力で遂行することで、由希の期待に応えることを自分の使命?にしたんだよね?
でも由希の泣き顔を見て、自分が由希の仮面を外した、壁を崩したと勘違いしたのかな。確かに隆北に勝ち、その原動力は袴田くんだったわけだけど、負けたのが三寿々じゃなくても由希は泣いたと思う。
でも、自分がしたことが由希の感情を揺さぶった、影響を与えた、もしくは反応が返ってきたと思って、これからもそれが続いてほしいから「潰し続けます」って思っちゃう。
これって期待に応えたいだけじゃなくて由希の反応がほしいってことで、本人も自覚してないけど、由希とどうにかなりたいってことだよね?好きなんだから当然ではあるんだけど。
結局由希に反撃されて、最後はしゅんとした感じで終わってるのが袴田くんらしいというか。
泣いてる時に「そういう顔を見たかった」と言われたらいい意味ではとらえられないけど、袴田くんが見たいのは自分がさせる「素の」いろんな表情だったり、たぶん自分に向けられる笑顔だよね。残念ながらそれは今は成瀬のものなんだけど。
この先袴田くんの気持ちはどこにたどり着くのか。本当の欲求に気づいてほしくないような、そうでもないような。
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なまいきざかり。
122話
第41話(1/3)