ヒロインは公爵に最後のチャンスを与えたのに、彼はそれに気がつかなかった。それは同時にヒロインを、本来の立場(公爵夫人、女主人)として扱う気はないという彼の意思表示で、この上ない侮辱でもあったのだろう。
恐らくヒロインは何らかの方法で、公爵領の権限を取り上げるとか制限するつもりなのでは?
彼が聞く耳を持たず、このままでは立て直せる見込みがないので、一度取り上げて正常にしてから、公爵に戻すつもりかなと。わからないけど。
オマーの手紙でサインを依頼し、でも午後に持ってこられた書類はサインをしてはまずいもの。ヒロインが夫人として同席すれば防げたのに、公爵は恐らく目を通さずにサインをしてしまう。みたいな感じかな。
ヒロインにとっては最後の賭けで、ここで呼ばれれば公爵の目の前で暴くことができ、彼に目を覚ましてもらうきっかけになったのだろう。
でも彼女は侮辱され、公爵家のためを思っていたのに、最終手段に出るしかなくなった。そういう意味での涙ではないかな。
公爵は、両親が亡くなって一人きりになってしまった時にそばに居た使用人や、後見人親子に離れていかれるのが怖いのかな。彼の意志に従ってくれる人達だけを頼りにし、それ以外を拒絶してしまったのか、見ようとしなかったのか。
だからヒロインの驚いた顔に罪悪感を覚えながらも、周りの反応に流されてる。
なんとなくだけど、後見人親子は利用してやろうみたいな悪意がありそうだけど、使用人達は純粋に公爵を守っているつもりなのでは。残念ながら彼の周りにはイエスマンだけで、厳しいことを言ってくれる人がいなかったんだろう。
結果として公爵は痛い目を見ることになるんだと思うけど、ヒロインは
こんな思いをしてまでやらないといけない?
まあでも出て行くこともできないのなら、自分の為にも戦った方がいいのかもね。政略結婚で嫁いだとはいえ、虐げたわけでもないのに使用人にさえ蔑まれるとか、本来あってはならないわけだから。
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屋根裏部屋の公爵夫人
020話
第9話(2)