5.0
衝撃的!
タイトルは知っていましたが、レビューの評価が
非常に高いのに興味が湧いて読んでみました。
北海道は大好きで、何回かに分けてほとんど訪れていて、
その点も読みはじめるきっかけになりましたし。
日露戦争で生き残った、全身に傷跡を持つ兵士「不死身の杉元」
が死んだ親友との約束を果たすために、伝説の「アイヌの埋蔵金
(金塊)」を探すという話なのですが、その金の在りかを示す手がかりが、
網走刑務所から脱獄した8人の囚人の体に彫られた入れ墨というのが、
まずスゴイ!
ふとしたことから杉元と行動を共にするアイヌの少女アシリパと「脱獄王」
と呼ばれた白石、日露戦争時の「第七師団」、それに戊辰戦争で戦死した
はずの新撰組副長・土方歳三まで絡んで、予測不可能なスケールの大きな
展開になってきて、ワクワクします。
アイヌの少女アシリパは13~14歳くらいの可愛い見た目ですが、
頭が良くて度胸もあり、幼い時から父親に教え込まれた狩りの腕前と
自然や野生動物の習性にも通じていて、杉元は何度も助けられます。
それらの(つまりは作者さんの)知識は実際のサバイバル術にも
役立ちそうで、ストーリーだけでなく、その点でも私にとって非常に
有意義なものでした。
アイヌの伝統的な生活も、普通なかなか知り得ないことが詳しく
描かれていて、すごく参考になりました。
絶滅したと思われているニホンオオカミの最後の1頭(アシリパに
なついている)も魅力的です。
北海道の原野風景も、もちろん今とは違っているでしょうが、
当時の印象をほうふつさせる絵で、ひきこまれます。
「絵がうまくない。」
などというレビューがありましたが、きめ細かく丁寧に描き込まれて
おり、「うまくない。」という評価は当たらないと思います。
(もと漫画家志望だった私の感想として。)
現在100話を過ぎたところまで読み進めていますが、これから
どのような展開になるのか、目が放せません。
大長編になるようですが、最後まで読み続けたいです。
-
0








ゴールデンカムイ