5.0
人生の深淵に向き合う2人の静かな恋
新しく配信されたこの作品に気づくのが遅れ、今、読み終わりました。この作家さんの大ファンなのに、有るまじき失態!
今回の作品は、作家さんの代表作に登場する唯我独尊スパダリやお調子者イケメンは登場せず、柔らかい温かさの中に深く沈んでいくような暗い蒼さも感じるストーリー展開。
東京でブラック企業に勤める真智と、真智の故郷の寺で和尚の後継ぎになっている然。
真智には自分のせいで姉が亡くなったという思い込みとその重圧があり、然には父である和尚とは血が繋がっておらず、金の無心をする実の母がいる。
大きすぎるものを抱える2人の距離が自然に近づき、お互いが赦されることを知り、幼馴染から愛し合う恋人になるまでが、静かに慈しむように描かれています。
地元の友人達や、然の母親との関わりのなかで事件もありますし、作家さんの十八番である飄々としたテキトーな言動がクスッと笑える然の発言ももちろんあるのですが、真智を大切にしている然の気持ちが静かに、でもあちこちから滲み出ていて、ときどきぎゅっと胸を掴まれるような切なさが溢れていました。本当は子どもの頃から真智のことが好きで、それを隠し続けてきた然を思うと、息苦しいほどです。
大好きな作家さんの、さすがなストーリーなのですが、不満が1つだけ!
これで完結なのでしょうか!?私はあと10話くらい読みたい!というか、まだ数話続くつもりで読んでいたら、いきなり完結が来てしまったという感が拭いきれず、諦めきれない!!いや、私のワガママなのかもしれませんが……
まだまだ、2人の絆が深まっていくところを見たいし、もっともっと2人で幸せになって欲しい。
是非、続編をお願いしたいです!!
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落花と破鏡の