4.0
麻雀にまつわる嘘と本当
阿佐田哲也の原作ファンとしては、違和感を覚える部分もあるし、現実の麻雀を漫画向けに誇張・歪曲しすぎた感もある。
そういう意味では、麻雀という現実のゲームを描いたにしては、嘘が多すぎる。
しかし、製作者サイドの、麻雀、そして阿佐田哲也に対する愛着は、本当である、という感想を持った。
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阿佐田哲也の原作ファンとしては、違和感を覚える部分もあるし、現実の麻雀を漫画向けに誇張・歪曲しすぎた感もある。
そういう意味では、麻雀という現実のゲームを描いたにしては、嘘が多すぎる。
しかし、製作者サイドの、麻雀、そして阿佐田哲也に対する愛着は、本当である、という感想を持った。
小品ながらキラリと光る一編もあり、「何だそりゃ」という駄作もある。
本編と比較すると、よくも悪くも力の抜けた印象を受ける。
その軽さが魅力でもあるし、物足りなくもある。
ただまあ、その物足りなさは、いずれ本編に帰ってゆくことを前提とするならば、ちょうどいいのかもしれない。
奇抜な設定とか、あっと驚く展開とか、ハラハラするようなスリルとか、そういうものがあるわけではない。
しかし、独特の空気感は秀逸で、情緒溢れる、という表現がぴったりくる漫画。
私が平安時代の人間なら「いとをかし」と言ったことだろう。
高校のときは夢中で読んだ。
今読むとそこまで入り込めないが、少年のための少年漫画としては、いいと思う。
画力の高さもさすがだが、この人の描く不良は、いつも可愛い。
そこには、若者たちに対する作者の優しい視線が反映されているような気がする。
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