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義理の家族から疎まれ虐げられた娘が、妹(姉の場合も)の嫌がる、悪名高い結婚相手の元に嫁がされる...というのはよく見かけるストーリーですが、このヒロインの紗枝さんは一度結婚している、というのが少し違うかな。婚家でも虐げられ、子どもが出来なかっからと、離縁されてしまい、二度目の嫁入りとなるわけです。
人間嫌いで、最初は紗枝のことを拒んでいた宗伯様が、次第に心を開き、溺愛するようになっていく流れは素敵ですし、絵も綺麗。時代に合った、上品な装いや小物なんかも、とても良いと思います。
心に身体にたくさんの傷を負いながら、なんとか人の役に立とうとする紗枝さんはひたむきで健気だし、宗伯様はめちゃくちゃ格好良くて素敵だし...言うことなし、と言いたいところなのですが、ただひとつ、愛犬の扱いが...
ずっと辛い境遇にあった紗枝さんを、支え続けてくれた、たったひとつの大切な存在なのに、明日をも知れない義実家にずっと預けっぱなしなのが気になって気になって😭
最初の頃ならともかく、宗伯様と心が通じあった後なら、すぐにも迎えをだしてもらえば良かったのに...
結局愛犬マルは帰ってきたので、ああ良かった、と安心しました。もっと大事にしてあげてね...
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白狼の妻