5.0
ヌリタスが尊い
名もないヒロインは、伯爵家の下人の母から男として育てられてきたけど、女性としての月のものが始まり、自分が女だと知る所から物語がスタートします。
母親が娘を伯爵から隠すために髪を染めていましたが、本来は銀髪、碧眼は伯爵の私生児であると証明され、そこから彼女は伯爵からヌリタスと名付けられて利用されることに。
伯爵家が因縁とする家紋、モルアシーニ公爵家に姉のフリをして嫁ぐことになりました。戦争の英雄のルーシャス・モルアシーニは冷徹残酷な男と噂されていましたが…現実のルーシャスは紳士で素敵な男性で、ヌリタスの事情を知り彼女を助け愛するようになります。
最初は自信もなく自分を卑下していたヌリタスも公爵家の優しい人々と触れ合い、弱き人々を救う優しく聡明な公爵夫人となっていきます。
その日生きるのすら必死な環境で生きてきたヌリタスは高い地位を得ても傲慢になる事なく、かつて自分と同じ環境で生きる人々の力になろうとする姿に感動しました。
暴力的なシーン、ヌリタスに対する嫉妬、酷い仕打ちもあり読んでいて辛いシーンもありますが、彼女を守るルーシャスがまた格好良すぎです。
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ヌリタス~偽りの花嫁~