この回のお話ありきで今まで語られてきたのだろうかと思わざるを得ない回でした。ここにきて本当の主人公は姉やんだったのかも? と思いそうなくらいインパクトのあるお話。恋なのか、執念なのか、意地なのか、快楽なのか……。姉やんの真意は分からないけれど、普通に女郎であれば、チヌのように出会いが姉やんを助けてくれることもあっただろうに。チヌには多くの人がいたけれど、姉やんのような愛人家業では心を打ちとける人がいなかった。ここが瀬島に執着した所以かもしれない。よもやこのような結末であろうとはという想像以上の哀しいエピソードでした。
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声なきものの唄~瀬戸内の女郎小屋~
338話
第102話(3)