5.0
身も心も美しい女性達に魅了されました。
命の危機があるほどだったのでは?ララが受けていた、家族からの虐待。「幸せなんてこの世にあるの?」と思ってしまって当然で、読んでいて辛くなりました。きっと幸せになるとはわかっていても可哀想すぎる。
嫁いだ先で心暖かい使用人たちに大事にされ、健康と心を取り戻していくララ。最初は「親戚の子供」とか「猫」とか保護してあげたいぐらいの気持ちだった旦那様もだんだんと美しくなっていくララに心奪われていく過程がなんだかすごくいい!だってなにより元王太子の旦那様、めっちゃイケメン!
まさにお伽話の王子様!ララをじっと見つめる涼しい目元に思わず、きゃぁーとなってしまいます(^◇^;)
旦那様の弟、現在の王太子もめっちゃイケメン!口は悪いけれど兄想いで国想いの立派な王太子。
ホント、この物語は絵が美しい!
それに、ララが嫁いでからは良い人ばかりで安心して読んでいられます。
特に私が1番、心打たれたキャラはなんといっても弟王太子と相思相愛の「ユウリ」!
東洋の血を引く才色兼備しかも文武両道!エキゾチック美人!ずっと弟王太子を精神的に支えてきた、弟王太子の想い人です。貴族社会やマナーを教えるララの先生になるわけなのですが、兄夫妻と違い、こちらは身分違いや血筋のせいで一緒にはなれず、役目を終えた後、ユウリは身を引きます。世界旅行に行ったと思ったら、実は弟王太子のための重要なアイテムを探していた(泣)。
しかも持ち帰ってきても弟王太子に会わずに、それを婚約者に渡して、また去る。泣けました。
弟王太子も、婚約者もユウリから託された思いを胸に刻んで、気持ちを前に向けていく。みんな、相手の気持ちを思いやっていてハッピーエンドではないけど自分の役割を愛を持って担っているところに心打たれました。
愛してる気持ちを胸にしまって去って行くユウリのシーンは本気で泣いてしまいました。こんなすごい素敵な女性がいるんだと本気で感激しました!
母親になったララ。聖女と呼ばれますます美しく、旦那様とも深く愛し合っていて、最後まで心が洗われるような描写でラストを迎えます。
全て一気読みしました。
本当に良いお話しでした。ありがとうございました!
-
2
灰かぶり令嬢と行き遅れ元王太子の結婚