5.0
以前に2巻まで読んでいて、今回続きを読み始めたんですが一気に最後まで読んでしまいました…。
普段のレビューでは良かった作品について書く時、心理描写が素晴らしいとかストーリーが面白いとか、キャラが生き生きしているとか台詞が秀逸とか…そんな言葉で表現していますが、そんな次元じゃない。
ただ自分はこちら側から、登場人物達の行動を行く末を人生を見守っているような、そんな感覚。
夏芽の、コウちゃんの、カナちゃんの、大友の気持ちを、彼らの表情や台詞や行動から理解したくて読む…そんな感覚。
すごく文学性の高い作品です。
たぶん読み返すたびに違う気づきとか、感情に襲われると思う。
これからも何回も読み返すと思います。
ここからは、ネタバレを読みたくない人は絶対に読んでほしくないのですが、この作品の特にすごいなと思うところ、好きなところについて。
夏芽が遭ってしまった被害は、事件後も夏芽をずっと苦しませる。その様子がとてもリアルで、夏芽にとってもコウちゃんにとっても一生消えない傷で呪いで。噂話など周りの人達の酷い対応も、目を背けたくなるような内容だけど、実際に世間て人間てそうなんだろうなと思い知らされる。そういう部分を誤魔化さずに、物語の軸になっていて、最後まで2人の葛藤を描き通していたのが素晴らしいなと思います。
それから最後のニュース。年齢がもうほんとにエモくて…。
夏芽はコウちゃんというお守りを胸に好きなように生きて、コウちゃんをざわつかせ続けて^ ^
その年齢で結婚する2人を想像したらほんとヤバくて。エモすぎ。
そして最後に言いたいのは、大友。夏芽と大友とのくだりのところはめちゃめちゃ好き♡ 話すようになってから、徐々に距離が縮まって…。めっさキュンキュンしました^ ^ 別れは辛かったけど…。
しかも、「ダンス…〜」の潤平に大友が似てて、潤平も大好きなのでさらにテンションが上がってしまった。
ちょっと読み終えてしまってロス気味なので、休憩中だったダンス…〜の続きを読むの再開しようと思います♪
ジョージ朝倉先生、こんな素晴らしい作品を描いてくださってありがとうございます。
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溺れるナイフ