Mayayaさんの投稿一覧

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評価4 35% 555
評価3 21% 330
評価2 4% 63
評価1 2% 24
741 - 750件目/全943件
  1. 評価:4.000 4.0

    心躍るファンタジー

     八百万の神、付喪神、そして、数々の物怪や妖たち。世界広しといえども、これだけ多様な「人外」と共存してきたのは日本くらいでは? そして、日本人の中に、それら人外と交流をもてるDNAを宿した人々が、きっといるのだろう…そんな夢を見させてくれるお話です。
     本作の主人公兎崎伊織は、そんなDNA(陰陽師安倍氏の血脈)を元々宿していた上に、鬼の白姫から輸血?されていたというのだから、そりゃ何だって視えるでしょ。でも、その運命を受け入れた上で、自分にできることをしようと奮闘する姿に、心躍ります。仲間も多彩で魅力的。化け狸の千代、猫又の銀、鳴釜など、いつも伊織と行動を共にしている妖の他、カラス天狗の弥太郎や鬼の白姫、そして養い親の織(←イケおじ鬼、地味にカッコいい♡ )天の邪鬼や牡丹の妖も、いい味出しています。
     もったいないのは、人間の男性の描き分けが、今一つなこと。龍一郎と辰ニ郎は仕方がないとしても、他の違式怪異取締局の面々は、ごっちゃになっちゃって、まあ、適当に読み飛ばしました…。そこが、マイナス星1かな?明治以来、令和の今でも、白姫や織がどこかに潜んでいるのでは?…思わずそんな期待をしてしまうファンタジー秀作です。

    • 2
  2. 評価:5.000 5.0

    タイトルに惑わされること勿れ

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    「死ぬことにした」なんてタイトルだから、重暗い話かと思って、ずっとスルーしていました。何てことしてたんだ、私!きっと、そんな人、少なくないと思います。実際、井戸に落ちるところから始まるので、タイトルの由来はそこか?と、まず思うのでは?でも、このタイトルに込めた、幸村アルト先生の深い深い想いが分かるのは、ずっとずっと後になってから…。
     神様って、ときの権力者?森羅万象?人間の創造物?それらを全て包括した「何か」なんだろうなぁ。だから、ここに出てくる神様の、我儘なこと、自分勝手なこと、ときには人間以下。長生きしすぎて、力があるって、碌なことにはならないのね。その中で、アルト先生の「ハデス様」に対する眼差しが、新鮮。「死」に関わる神様だから、恐怖と畏怖をもって描かれることが多いけれど、死は誰にでも平等に与えられた権利。それを冷静かつ公平に裁く神様だからこそ、広い視野と優しさを内包している…なんて素敵な解釈でしょう。冥王ハデス様推し激増間違いなしです。
     230話という長編ですが、コレットを中心に、どのキャラクターも今を精一杯生きていて、毎話ごと心揺さぶられるものがあるので、全く長く感じません。仕事をするということ、「死」ということ、誰かを「想う」ということ、限りある「時間」と「命」ということ、その中で自分らしく「生きる」ということ、これらを、コレットとハデスが、作品全体を通して問いかけてきます。そして、その中で行ったコレットの選択に、胸が熱く、目頭が熱くなります。
     ギリシャ神話をモチーフに、アルト先生流の解釈と優しさを加えた新冥府物語、星を付ける意味を感じないほどお薦めです。どうぞ、タイトルを読んだだけで、食わず嫌いをすることなど、くれぐれもなきようお祈り申し上げます。

    • 4
  3. 評価:3.000 3.0

    昭和テイストか?

     夏の大三角、冬の大三角、とにかく巨大な三角関係…元カノの絡みがないわけではないけれど、基本、菜乃花、隼太、鷹人(ハヤブサvsタカかいっと、要らぬツッコミ)のドロ沼三角形のまま、最後まで押し切るお話です。等身大っちゃあ等身大なのかもしれないけれど、今の子供たち、もとい若者って、こんなにネガティブに悩む?もっと軽いイメージなんだけれど、それじゃ、画一的な捉え方で失礼か…。でも、ドラマチックっちゃあドラマチックなくらい、3人とも同じところをぐるぐるして、勝手に自己完結してるから、読む方も、溜まる溜まるカタルシス。おまけに、記憶喪失まで入ってくるので、思わず「昭和かっ!」(昭和ドラマの定番、白血病、骨肉腫、そして記憶喪失)と、ツッコミを入れたくなりました。
     懐かしい感じのアオハル気分を味わいたい方には、おススメです。焦れ焦れしたくない方は、一気読みか離脱かの2択。正直、あったまにくるほど、最後の最後までじれったいです。

    • 1
  4. 評価:4.000 4.0

    AIキターッ

     異世界転生モノもいろいろあるけれど、遂にAI絡みのお話が登場してしまいました。1113番目の世界(パラレルワールドかっ)だか、スーパーシステム「女神1号」(ターミネーターかっ)だか分かんないけど、禁断の領域に足を踏み入れちまったーって感じ。だって、伏線張りすぎて回収不能になったとき、さっさとAIに「リセット」させちゃえばいいもんね。作者さん、そこんとこ考えてAI導入したのかな?
     話自体は、慶国での初期設定を理解するのに、やや時間を要するけれど、謝祈(昭王)と林苑(如月唯)が徐々に心を通い合わせていく物語と捉えて読めば、なかなかに面白いです。知能3歳児設定は、早々にネタバレしますが…。タイトルに偽りあり、多分保育師だった唯に、3歳児アタマの謝祈の面倒を見させようしたのでしょうが、こんなに早くバラすのなら、新しいタイトル考え直さなきゃです。
     慶国の権力抗争に端を発する謝祈と林苑の恋物語に発展するのか、それとも、AI支配を打ち破ろうとするSFちっくな物語に発展するのか、はたまたそれらのMIXか、今のところ全く見通しがつきません。とりあえず謝祈-昭王の二重人格ぶりを楽しみつつ、次の更新を待ちたいと思います。ところで「狂王」って、誰なんでしょうねぇ…AIだけが知っている?!

    • 0
  5. 評価:5.000 5.0

    傲慢さが癖になる

     初めの頃のジニー(知依)の印象…なんじゅあ、この女ぁ〜!主人公としてのプライドないのかぁ〜っと叫びたくなるほど、我儘で、自分勝手で、傲慢で、いけすかない子でした。それもそのはず、日本人JKとして真面目に勉学に取り組んでいた反動が、一気に噴き出た上に、年端もいかぬ7歳児(あれ?もっと下だっけ?)、聞き分けのよいほうが、むしろ不思議でしょう。けれども、ジニーと精霊を追う旅をしているうちに、その傲慢さを彼女の個性として受け入れられるようになってくるから、人の心は分からない。ジニー自身も、着実に成長を続けてるので、その魅力(外見も含め)、絶賛進化中です。
     知依の実年齢を超えて、精霊を操る力にますます磨きがかかり、味方?信望者?を増やしつつあるジニーの冒険から、今は目が離せません。このままこの世界に留まるのか、それとも元の世界に戻るのか、それとも…画の美しさも+αで星5、おススメです。

    • 6
  6. 評価:4.000 4.0

    「セレブ」も大変や〜

     のっけから「セレブ」「庶民」括りで始まるけれど、そもそも「セレブ」って何なんだろう?イギリスなら貴族?でも、日本やアメリカなら、単なるお金持ち。(法制度上は) だから「政略結婚」と聞くと、「あ、お疲れさま〜」と思ってしまう庶民です。だって、まなみの従姉妹たちのように、自由に好きな人と結婚できないのなら、そして、それがセレブのセオリーだとしたら、ご遠慮申し上げたい。貴族のノブリスオブリージュとも違うみたいだし…。
     やたら「庶民」を強調するまなみだけれど、三条家の庇護の元にある時点で「隠れセレブ」でしょう。ただ、普通は胸糞悪いキャラのはずのセレブな従姉妹たちが、みんな気持ちの良い子たちなので、そこは好感ポイント。本当のお嬢様たちですね。その分、モブキャラたちの感じ悪さが際立つ。このお話のキモは、4番目?の婚約者候補で事情を知っているまなみと、事情を知らずにまなみに猛アタックする彰人とのすったもんだ。さすが、アルファポリス・エタニティです。雨降って地固まる的に、収まるところに収まります。
     65ptはちょっとお高めだけれど、上限が見えているので、課金する価値はあります。アナザーストーリーも広がりそうな三条一族物語、ポイントにゆとりのある皆様におすすめです。

    • 0
  7. 評価:4.000 4.0

    セティスがどんどんどんどん甘くなる!

     画は幼稚で好みじゃないし、ヒーローもヒロインも主人公らしくないルックスだし、291話もあるし、無料分173話もなければ、多分読まなかった。読み始めても、さして面白いとは思えなかったのに、中毒性がありますね、この作品。読めば読むほど、セティス様もニーナも魅力的に見えてきたから、不思議です。ニーナが一生懸命で、セティス様がそれを見守って、二人で力を合わせて…というか、同じ方向を向きながら、一つ一つ目の前の課題を解決していく…そこがいい!まるで、テレ朝系日曜朝の戦隊シリーズやプ○キュアシリーズと同じ匂いがします。(単純に勧善懲悪好き)
     いろいろ疲れたときに読めば、元気になれるかものこの作品、願わくば、無料話数をどーんと増やすか、1話分を29pt程度にしてもらえれば、ありがたいかも?!だって、291話もあるんですよ〜。

    • 1
  8. 評価:4.000 4.0

    日本でいうところの「マタギ」

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     これが少女漫画?リツとジーク、お試し婚の二人が徐々に距離を縮め、心を通い合わせていくところは、確かに少女漫画的。けれども、極寒の地の暮らしは過酷を極め、狩りの仕方、肉の処理のしかた、毛皮の作り方、保存食の作り方、木彫りの熊の作り方(?)などなど、まるで美食漫画か紀行漫画。少女漫画にしては、随分毛色が違います。「結婚」を描いているのに、まるでサザエさんとマスオさんのように、見事にそれらしい表現は描かれていない。せいぜい「匂わせ」る程度。それでも、ジークが妊娠して、出産までしちゃうんだから、やっぱり本物の「夫婦」だったんだね?!
     それにしても、ジークに目が行きがちだけれど、リツの魅力も捨てがたい。優しくて、実は強くて、働き者の領主様です。白髪がトレードマークの北の雪男、これでも貴族だけんね。
     リツたちの生活は、日本でいうところの「マタギ」の暮らしと共通するところがあり、なかなか興味深いです。自然の恵みに感謝しつつ、ゆっくりと流れていく時間を楽しむ二人を、これからも応援していきます。

    • 4
  9. 評価:5.000 5.0

    小田原工務店後継者養成物語

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     太陽のように明るい笑顔の男の子を描かせたら、餡蜜先生がピカイチでしょう。こちらの作品のヒーローかっちゃんも、そんな一人。辛い生い立ちにも関わらず、「大工になって、家族が住む家を建てたい」という夢をもったことによって、一人前の大工を目指すようになりますが、その姿は超ポジティブ!見ているだけで、元気をもらえます。工具を恋人のごとく大切に扱いつつ、時には、車田正美先生の往年の名作「リンかけ」や「聖⭐︎星矢」レベルの必殺大工技を繰り出す様は、まさにマニアック!こんな大工さん、ホントにいたら楽しいかも?!と思わせてくれます。(モデル、いるんじゃない?)
     一つ屋根の下、様々な困難?を乗り越え、愛を育んできたカンナとかっちゃんは、「キッスは禁止 デートは父同伴!」の壁を打ち破り、見事ゴールインを果たしますが、これって、かっちゃんの親方であるカンナ父の策略だったんじゃないのかな?つまり、小田原工務店の後継ぎとして、かっちゃんに婿養子の白羽の矢を立てちゃっていたとか…。だって、年頃の男女を一つ屋根の下に住まわせるなんてさぁ…考えすぎか。
     大工という仕事への理解が深まるとともに、ものづくりに対する真摯な想いも伝わってくる良作です。一読をお勧めします。

    • 0
  10. 評価:3.000 3.0

    前半は完全無欠のクズ男、後半は…

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     顔がよくて、職業がパイロットなら、この世界は俺のもの、完全無敵の遊び人になっても可笑しくはない。まあ、60、70過ぎても、そんな生き方が通用すると思っているのなら、(笑)だけれど…。高嶺クン(名前が悪い?)、そのハイスペックに品格が伴えば、より充実した人生が送れるだろうになぁと、哀れに思わずにはいられません。とにかく、前半は可哀想なくらいクズ男です。
     ヒロインちひろは、今も昔もこんな顔だけ男の、一体どこがいいんだろ。中身は単なるいじけ男なのに、惚れた弱み?自分磨きをして、高嶺を振り向かせようと奮闘しますが、こんな男にかける時間もったいなくね?
     後半は、予定調和でヒロインの粘り勝ちで終わりますが、高嶺の質が質だけに、どーも応援する気になれない。ちひろ、顔の質は多少落ちるけれど、世の中には高嶺よりまともな男が、案外いっぱいいるもんだよ〜。

    • 5

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