5.0
もしも本が超貴重品で超高級品だったら…
本好きの女子大生の単なる転生ものという勿れ…グーテンベルクを除いて、かつてここまで本を愛し、本に執着した主人公が存在したか?というレベルの「本愛」に満ち満ちたお話です。
崩れた本の下敷きになって命を落とした本須麗乃は、本が超貴重品という世界に、病弱な少女マインとして飛ばされてしまいます。(なんつー皮肉!麗乃、生前よっぽど罰当たりなことでもした?)「身食い」という命を脅かす発熱と闘いながら、それでも図書館を作って心ゆくまで本を読むために、ルッツ(これがまた、少年だけどオトコマエ!将来が楽しみ)とともに、一から本作りに挑戦していきます。
意思のないところに、言葉は生まれない。言葉のないところに、文字は生まれない。文字なくして、本は作れない。そして、必要とする人がいてこそ、本は存在できる…というところで、本への、ひいては人類が築き上げてきた文明へのリスペクトが込められたファンタジー、まだまだ続きますが、第一部は取り敢えず星5でお薦めです。
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本好きの下剋上 第一部