4.0
美少女も大変だ…。
誰もが認める美少女に生まれるって、どんな素敵な気分かと想像してみる…嫉妬ややっかみとの共存?老いていく自分を受け入れられない?ストーカー被害に遭いそう? 意外と大変かもです。
本編のヒロインすいれんも、物心ついた頃から騒がれ続け、もともとの性格も相まって、やや緘黙気味。う〜ん、多分、人間不信になっちゃう?本人にそんなつもりがなくてもです。
そんなすいれんが、川澄くんを好きになって、自分の殻を破ろうと、少しずつ少しずつ歩みを進める様子が、何とも焦ったく、もどかしく、愛おしい。二人でいると、まるで音のない世界にいるよう。それでも、心を通わせることができるのだから、人は言葉に縛られすぎているのかもしれません。喋らないからって、何も考えていないわけじゃないもんね。
すいれんと川澄くん、おそらく少女漫画史上、とっても口数の少ないカップル、トップ3に入ると思います。それでも、それが二人のカタチ、きっとずっとこのまま、相手のことを大切に思いながら、大人になっていくんだろうなぁ…。無理に背伸びをしなくても、無理に周囲と合わせなくても、自分たちのペースで気持ちを育んでいけばいい、そんなふうに思わせてくれる良作です。
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日々蝶々