5.0
奇跡が起こす同世界転生物語
この二人には、何が何でも絶対に幸せになってほしい…心からそう願った、初めての作品かもしれません。転生、回帰、逆行、憑依…いろいろあるけれど、大体は主人公の後悔や復讐というネガティブな感情が発端となって、都合よく?偶然に?起こっている印象です。けれども、こちらは、自分が傷付けた相手への愛と後悔が深すぎて、永遠に自分を許せない二つの魂を憐れんだ何か…神?が起こした奇跡の物語だと、私には思えます。
ヒロイン「お嬢様」シャーリーもヒーローカイドも、あまりにも自分に厳しすぎて、二人の関係は、読者が願うような方向には、なかなか進みません。でも、不思議とイライラが、ないのです。そんな気持ちが起こらないくらい、二人の関係性と内面が丁寧に描かれ、手探りながらも「自分を赦す」過程が描かれているからかな?そして、どの登場人物も蔑ろにせす、それぞれの立場で思いを語らせたことによって、物語に深みが増したことは、間違いありません。
カイドと「お嬢様」シャーリーとの悔恨と赦しと再生の物語…個人的には、カラー版よりもモノクロ版のほうが、世界観に合っているような気がして好きなのですが、それでも、ストーリーが素晴らしいので、星5です。ところで、あまりに高貴な存在で、家族以外には呼べなかった「お嬢様」の「名前」って、何だったのかなぁ…。
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狼領主のお嬢様【タテスク】