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ヒロイン、ドアマット状態ですが…
間違いとか替え玉とか、SNSが発達した現代なら実現が難しいであろう設定…あ、違った、現代は「なりすまし」や「フェイク」や「生成AI」があるから、十分あり得るか…。シェリルの悪い噂だけが伝わっていたことによる「一年後離縁」、情報戦を制した者が優位に立つという構図は、古今東西変わりがないようです。
でも、この手のお話でいつも思うのが、結婚を嫌がった悪役令嬢の代わりに輿入れしたヒロイン、実はヒーローが超絶イケメンだった〜というパターンの、なんと多いことか…そして、元々私と結ばれるはずだったヒーローを返せ〜とねじ込んでくる悪役令嬢の、なんと往生際の悪いことか…結婚相手だよ?事前にもっと詳しく調べないのかね?悪役たち、アウトプットは上手くても、インプットは下手のようです。
ヒロインのシェリル、ヒーローのグレイグとも、表情が堅めに見える画なのですが、読み進めるうちにだんだんと慣れて、これはこれでアリかなと思えてきます。どのくらい堅いかって?ラストに登場する家族写真が、無表情な程度には堅いですよ〜。
前半は夫であるグレイグに、後半は妹に酷い目にあわされるシェリル…ハッピーエンドが待っているとはいえ、読む側としては結構辛いです。面白いことは間違いないので、ヒロインがドアマット状態でも耐えられる方に、おすすめの作品です。
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間違いで求婚された女は一年後離縁される