あらすじ

人の心の声が『文字』として見えてしまう、不思議な感覚を持つ少年・伊世。そのことを周りに隠してきた結果、時折見せる奇妙な仕草が気持ち悪いと噂がたち、クラスメイトたちから距離を置かれていた。そんな伊世の前に突然降ってきた、これまで見たことのない『文字』。まるでシャボン玉のようにきれいで、触れると消えてしまいそう…。心を奪われた伊世がその言葉の主を知ったとき、彼の『心』が動き出すーー。

みんなのレビュー

5.0

2025/11/27 8:48

良かった

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主人公の伊世は容姿こそ大人しそうで地味な方に入るのかもしれないけど
とても強くて素敵な子だなとずっと思って読んでた。
噂を真に受けてあれこれ言い、除け者にする「その他大勢」たちには毎回イライラさせられた。
人のことばっかいちいち口出しする暇があるならもっと教養と言うものを身に着ける努力でもしたら？と
リアルな世界でもよく思うことが多いけど、漫画の世界に当然それは反映されてるよね。
多くの人ってそういうものだし。
本人にその自覚は無いだろうけど。（ゴシップ好き、間抜けな憶測をする、すぐ真に受けるっていう）

伊世の周りにはそれでも伊世を理解して仲良くなろうとする人たちがいて
幸せなことだと思う。
嫌ってた龍二が弥生のおかげもあるにせよ、「別にみんなが言うほどおかしな奴じゃない」って
自ら理解して行って友達になってったのも良かったな。いいやつだ、龍二。
伊世と淳のカップルが誕生するまでの道のりも、派手な当て馬とかが出てくるわけじゃないし
嫉妬だの性的なことだのそういう類のものも無い。
だからこそなんかリアルで良かった。
噂になってしまった先輩との対話や、
伊世がはっきりと淳に好きだと伝えたのと、淳もちゃんと伝えたシーン、そして
大学生活が始まってからの最後の伊世の笑顔のシーン、すごくきれいで良かったです。

もう少しこうだったらよかったな、っていう点が全くないわけじゃなかったけど
それでもすごくいいストーリーでした。満足。