ソムタム田井のコスプレリポート:「スーパーマリオ」“ヒロイン”レイヤーたち シルエットの再現にこだわり
配信日:2024/12/22 20:01
コスプレは自宅で気軽に楽しめる趣味であり、アニメやゲーム、マンガなどの人気のバロメーターとしても注目を集めている。コスプレ文化の研究家でライター兼カメラマンのソムタム田井が、イベントに取材、参加して見つけたハイレベルなコスプレーヤーをピックアップ。衣装、ウイッグ、メーク、体づくりなど、キャラクターになりきる上でのこだわりについて聞く。
本稿で紹介するのは、9月26~29日にかけて幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催された「東京ゲームショウ2024(TGS2024)」で見つけた、「スーパーマリオ」シリーズのヒロインに扮した詠美ネムさん、limoneさん、かいとんさん。
「TGS」といえば、イベントの趣旨に合わせて、コスプレーヤーもほとんどがゲームキャラのコスプレで参加している……という点も、特徴的なポイントの一つ。それぞれに今回のコスプレで注力したポイントを質問したところ、詠美ネムさんはシルエットの再現、limoneさんはメーク、かいとんさんは小道具とウイッグの造形にこだわったという。
「衣装は既製品ですが、接着芯を貼って縫い直したり、装飾をゴージャスなものに付け替えたりと、見栄えをよくするためにいろいろアレンジしました。ウイッグにも“ふかし”を入れてボリュームを増しているので、ピーチ姫らしいシルエットを再現できたんじゃないかなと思っています」(「スーパーマリオ」シリーズ:ピーチ/詠美ネムさん)
「今回のコスプレでこだわったポイントはメークです。デイジーは長く伸びた2本のまつ毛が目立つキャラなので、どうやってそれを再現するか考えて。いろいろ試した結果、つけまつ毛を2本だけ残して、あとは短くするという方法を思いつきました。王冠やブローチは造形が得意な知り合いに作ってもらったもので、これらも含めて、仕上がりには満足しています」(「スーパーマリオ」シリーズ:デイジー/limoneさん)
「今回のコスプレで特にこだわったのは小道具の造形です。王冠、ブローチ、チコのぬいぐるみは手作りで用意しました。王冠は理想のデザインにしたくて、ライオンボードに合皮を貼り付けて制作。ブローチは先行して作っていたのですが、王冠と色味を統一するために同じ合皮で作り直しました。チコのぬいぐるみは、100円ショップで購入したタオルとフェルトで制作したものになります。それとロゼッタは髪型も特徴的なキャラクターなので、ウイッグは部分ごとにパーツを分けて制作して。それらを組み合わせてこちらに形に仕上げました。ボリュームを出すために“ふかし”という加工を取り入れたのもこだわったポイントです」(「スーパーマリオ」シリーズ:ロゼッタ/かいとんさん)
取材・文:ソムタム田井
提供元:MANTANWEB