ソムタム田井のコスプレリポート:「デジモン」レイヤー 造形と艶やかな色味にこだわり
配信日:2024/11/02 21:01
コスプレは自宅で気軽に楽しめる趣味であり、アニメやゲーム、マンガなどの人気のバロメーターとしても注目を集めている。コスプレ文化の研究家でライター兼カメラマンのソムタム田井が、イベントに取材、参加して見つけたハイレベルなコスプレーヤーをピックアップ。衣装、ウイッグ、メーク、体づくりなど、キャラクターになりきる上でのこだわりについて聞く。
8月に名古屋で開催され、3日間で約25万3700人が来場した世界最大規模のコスプレの祭典「世界コスプレサミット2024(WCS、コスサミ)」で撮影、インタビューした「デジモンアドベンチャー」のエンジェウーモンに扮(ふん)するうさこさんと、リリモンに扮するやえぞーさんを紹介する。
コスプレイベントといえば、その時期に放送中のテレビアニメや、リリースされたばかりの最新ゲームだけでなく、ちょっと懐かしい作品のキャラクターたちに出会えるのも参加する上での醍醐味(だいごみ)の一つ。
今回、取材に協力してくれた2人が扮する「デジモンアドベンチャー」は、1997年に発売された携帯ゲーム「デジタルモンスター」から派生し、1999~2000年に放送されたアニメ。衣装制作は主にうさこさんが担当したそうで、頭部のパーツの造形にこだわったという。
「こちらのエンジェウーモンと、友達用にリリモンの衣装を制作しました。造形、裁縫、塗装と、持てる技術を全て駆使して、細部まで作り込んでいます。合皮貼りやシャドーの塗装など、注力したのはヘッドまわりですが、女の子のキャラクターなので艶やかな感じも出したくて。シャドーは色味にもこだわりました。『デジモンアドベンチャー』放送25周年の年に、同作のコスプレでイベントに参加できて本当によかったです」
一方のやえぞーさんはメークに注力したそうで、特徴的な目元のアレンジに注目してほしいと話す。
「衣装やウイッグは、いっしょに参加したうさこさんに作ってもらって。私自身はアイメークにこだわりました。原作では、リリモンは宇宙人のような大きな目をしているのですが、リアルに再現すると怖くなってしまうのでアレンジしています。まずはアイラインをがっつり引いて、カラコンは黒目が大きくなるものを使用。そこにアイシャドウで柔らかめのメークを施し、こちらの感じに仕上げました。小さいお子さんにも怖がられず、一緒に写真を撮ったりできたのでホッとしています」
取材・文:ソムタム田井
提供元:MANTANWEB