遊佐浩二:「呪術廻戦」インタビュー “異色”の禪院直哉 「役としての考えを突き詰める」

配信日:2026/01/02 8:01

アニメ「呪術廻戦」の一場面(c)芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会
アニメ「呪術廻戦」の一場面(c)芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会

 「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載された芥見下々(あくたみ・げげ)さんの人気マンガが原作のテレビアニメ「呪術廻戦」の第3期「死滅回游 前編」が、MBS・TBS系のアニメ枠「スーパーアニメイズム TURBO」で1月8日から毎週木曜深夜0時26分に全国同時放送される。第3期で新たに登場する禪院直哉を演じるのが人気声優の遊佐浩二さんだ。直哉は、個性的なキャラクターが多い「呪術廻戦」においても、尊大な性格や歯に衣着せぬ物言いなど異彩を放っている。遊佐さんに収録の裏側を聞いた。

 ◇禪院直哉役にプレッシャー

 「呪術廻戦」は、「週刊少年ジャンプ」(集英社)で2018年3月~2024年9月に連載されたマンガ。強力な“呪物”の封印が解かれたことで、高校生の虎杖悠仁が呪いを巡る戦いの世界に身を投じることになる……というストーリー。コミックスのデジタル版を含む全世界のシリーズ累計部数は1億5000万部以上。

 遊佐さんは、原作を読み、「思っていたよりハードな世界観だった」と語る。

 「戦うことに前向きでない主人公ですし、背負っているものもそれぞれありますので、爽快感がある戦いという感じではない。思っていたよりもダークだと思いました。“呪術”という響きからも明るくはないとは思いましたが、ただ勧善懲悪で敵を倒してやったぜ、という感じではないですし、いろいろ考えさせられる結末を迎えることが多かったです」

 遊佐さんが演じる直哉は、テレビアニメ第2期「渋谷事変」にも登場した禪院家26代目当主・禪院直毘人の息子で、禪院真希・真依姉妹のいとこ。原作の連載時から人気のキャラクターで、アニメで誰が演じるのか、ファンの間で注目を集めていた。遊佐さんは「11月7日に情報解禁でしたが、それまでバレないかがずっと心配でした。だから、発表されてほっとしたというのが正直なところです」と振り返る。

 ファンの間では、発表前から「直哉役は遊佐さんなのでは?」という声も多く見られた。遊佐さん自身は「プレッシャーはずっとかかっていました」としながらも、「そういう声はありがたいです」と語る。

 「演じやすいというと語弊がありますけれども、役に入りやすいキャラクターではありました。ただ、どのキャラクターも、最初のテストでは自分の思い描いた芝居をしますが、制作側や監督などいろいろな方のビジョンがまたあるので、役として体裁が整うまで不安は常にありました」

 ◇他人を慮らない、優しくならない

 遊佐さんは、直哉をどのような人物と捉えたのだろう。

 「人に気を使わない、思ったことをそのまま言う人だと思います。口が悪いというのも、それは一般的なちゃんとした倫理観をお持ちの方の意見であって、禪院家では気にしていないのではないかと思います。みんな、多かれ少なかれそういう人たちなのでしょう。最終的に直哉は自分が思い描いた通りの方で、非常に思いが通じ合った気がしました。ただ、共感できる部分はないです!」

 演じる中では、「他人を慮らないところに気をつけました。優しくなってしまうといけないので」と語る。禪院直哉は、ファンの間で「ドブカス野郎」などと言われることもあるが、遊佐さんは「僕自身がどう考えるかを入れてしまうと役ではなくなってしまうので、役としての考えを突き詰めるしかない」と役に向き合った。

 「誰に対して何を言うか。最初、直哉が真希ちゃんに関して話すシーンがありますが、全く気にしていない。収録でも『事も無げに言ってほしい』というディレクションがありました。演じる上では、誰に対してどういう感情を持っているかで決めています。直哉は思っていても言えないことを言える、なかなかないキャラクターなので、遠慮しないで言いました」

 ◇緊張感ある収録 「呪術廻戦」ならではの雰囲気

 第3期から「呪術廻戦」の収録に参加した遊佐さんは「ストーリーが『渋谷事変』の後なので、緊張感がありました」と語る。

 「第3期の第2話(通算49話)くらいまではアクションが非常に速かったので、相手のことを見ている暇もない、耳で感じるしかない感じのアフレコでした。本当にとんでもないスピードで何カットも進む。直哉に関しては、捉えられる速さではないですが、本当にリアルスピードくらいの勢いでコマが進んでいくので、次のセリフをちゃんと認識してしゃべっていかないと、言うべきタイミングでセリフが抜けちゃいますね」

 アクションシーン以外でも、「呪術廻戦」ならではと感じたことがあったという。

 「術式を使う時に叫ばないんです。技名をことさらに言うことがあまりない。我々は台本を読んでいるから分かるけど、映像だけ見ると、『今やったよね』というのを雰囲気で感じ取るしかない。そこが意外なところでした。ほかの作品では、説明をしたり、技名がトリガーになっていたりしますが、そういうこともない。画角的に顔がよく見えないでセリフのみが流れるというシーンも多いので、監督や制作陣の方が雰囲気を重視して作られているのだと思います」

 あえて見せない、説明しないことが「呪術廻戦」の独自の雰囲気を生み出しているのかもしれない。

 「そんな中で、直哉はバンバン出してる方だと思います。この作品の中でそんなにいなかったような人なので、珍しいと思って見ていただけるとありがたいです。『呪術廻戦』の中では変わった存在です」

 遊佐さんが表現した異色の存在、禪院直哉。その活躍に注目したい。(しろいぬ/MANTANWEB)

提供元:MANTANWEB

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