佐々木望:「鎧伝サムライトルーパー」は「声優としての原点」 伝説の声優ユニット「NG5」振り返る
配信日:2025/10/28 20:50
1988年4月~1989年3月にテレビアニメが放送された「鎧伝サムライトルーパー」シリーズの正統続編となる新作テレビアニメ「鎧真伝サムライトルーパー」が制作されることを記念した上映会「『鎧伝サムライトルーパー』メモリアル上映会~新作放送決定記念~」が10月28日、新宿ピカデリー(東京都新宿区)で開催され、毛利伸役の佐々木望さん、シリーズ構成の高橋良輔さんが登場した。佐々木さんは「鎧伝サムライトルーパー」への思いを「声優としての自分の原点だと思います」と語った。
佐々木さんは当時の収録を「オーディションは、寒い日でした。それは覚えています。全39話がアッという間でした。デビューしてまだ1年半くらいで、仕事に慣れていなかった。先輩方とアフレコして、何度も録り直しをさせていただいたり、苦労していたのですが、段々つかめて、伸としていられるようになったのは中盤くらいでした。それまでは無我夢中でした。緊張感を残しつつ、先輩の冗談に笑えるようになり、雰囲気もよくなっていきました」と振り返った。
高橋さんは「装甲騎兵ボトムズ」「太陽の牙ダグラム」などを手掛けたことでも知られている“巨匠”だ。「鳥海尽三さんが中心になってお話を作っていました。僕は古ダヌキのようにサンライズにいたので、スタジオと結びつけることになった。鳥海さんと仲が良かったですからね。(キャラクターや用語などに)漢字の羅列が多いのは僕らのせいです」と明かした。
佐々木さんは、同作に出演する声優による伝説のユニット「NG5」のメンバーとしても活躍した。「NG5」は大人気となった。「どのタイミングでなったのか覚えていなくて、ある日、突然始まりました。不思議なタイミングでいろいろな変化がありました」と語った。
高橋さんは、当時の人気について「自分がそれまで作ってきた作品もすごく好きだけど、重い、暗いと言われていました。『サムライトルーパー』のアフレコに行くと、出待ちがいるんです。今までにないことでした。ファンが目の前にいるのがうれしかった」と感慨深げ。
佐々木さんは「イベントにファンの方にいらしていただいて、目の前で応援してくださるのを目の当たりにしました。普段はマイクの前にいるけど、画面の向こうに応援してくださる方がいる。こういうお仕事なんだと分かった。キャリア初期に分かってよかった。声優としての自分の原点だと思います」と語った。
上映会では、新作テレビアニメの映像も公開された。佐々木さんは「すごく不思議な気持ちです。楽しみにしています。新しい作品もぜひよろしくお願いいたします!」と呼びかけた。
「鎧伝サムライトルーパー」は、サンライズ制作のアニメで、“鎧擬亜(ヨロイギア)”を持つ5人の少年が、運命に導かれて集結し、妖邪帝王・阿羅醐が率いる妖邪の軍勢と戦う姿が描かれた。1988年4月~1989年3月にテレビアニメが放送され、人気を受けてOVA(オリジナル・ビデオ・アニメ)も制作。「鎧伝サムライトルーパー 外伝」が1989年、「鎧伝サムライトルーパー 輝煌帝伝説」が1989~90年、「鎧伝サムライトルーパー MESSAGE」が1991年に発売された。「コミックボンボン」(講談社)でほしの竜一さんによるコミカライズが連載された。
「鎧真伝サムライトルーパー」は、1991年発売のOVA「鎧伝サムライトルーパー MESSAGE」以来、約35年ぶりの新作アニメで、テレビアニメシリーズが放送されるのは約37年ぶりとなる。現在の新宿を舞台とした完全オリジナルストーリーで、「銀魂」「おそ松さん」などの藤田陽一さんが監督を務め、「仮面ライダービルド」「クローズZERO」「テルマエ・ロマエ」などの武藤将吾さんがシリーズ構成・脚本を担当。SUNRISE Studios(サンライズスタジオ)が制作する。2026年1月に放送される。
この日は、第1話「狙われた大東京」、第16話「突入、アラゴ城」、第25話「対決!二人の水滸」が上映された。上映会は今後も開催され、11月11日は真田遼役の草尾毅さん、秀麗黄役の西村朋紘さん、11月25日はオープニング歌手の森口博子さん、鎧デザインの岡本英郎さんが登壇する。
提供元:MANTANWEB











