上田麗奈×芹澤優:「ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット」インタビュー(1) 同期の二人 尊敬と感謝
配信日:2025/06/28 7:01

「月刊コミックガーデン」とマンガサイト「マグコミ」(共にマッグガーデン)で連載中のホークマンさん原作、メカルーツさん作画の猫マンガが原作のテレビアニメ「ニャイト・オブ・ザ・リビングキャット」が、7月7日からテレビ東京、BSレ東、アニマックスほかで順次放送され、ABEMAで7月1日じゃら先行配信される。20XX年、猫に触れた人間を猫に変えてしまうウイルスが突然現れたことにより“ニャンデミック”が発生した世界を舞台に、人類が猫に触りたい誘惑にあらがい、猫だらけの世界を生き抜こうとする……というストーリー。猫が大好きな高校生で、兄が経営している猫カフェのメゴコロ・ネコメで店員として働くカオル役の上田麗奈さん、カオルと同じ高校に通い、猫が大好きだが猫アレルギーのツツミ役の芹澤優さんは、共に猫好きで、猫を飼っているという。上田さん、芹澤さんに同作や猫への思いを聞いた。
◇猫好きだから分かるよ!
--猫好きから見た作品の印象は?
上田さん まず、画力が高すぎる!と衝撃を受けたのですが、絵柄はすごくシリアスな雰囲気なのに、内容はコミカルだったり、可愛らしかったりして、ギャップに脳がバグりました(笑)。クナギさん(記憶喪失の猫カフェ店員)は、頭の中が可愛い猫ちゃんだらけになっているなんて、想像もできないような表情で描かれていたりするので、ほかにはない個性の作品だと思って読み進めていきました。ハードとキュートが合わさってコミカルな世界観になっていて、さながらゾンビ映画のように逃げているけど、この世界の住民は猫ちゃんが大好きなので、 猫ちゃん愛、猫ちゃんファーストなところが分かって、思わず笑ってしまったりしました。分かるよ!となる辺り、自分も相当猫好きなんだなっていうことを自覚させられるような作品です。
芹澤さん 海外映画、海外ドラマのゾンビもののような迫力があるのですが、全然怖くない(笑)。自分が猫になると思ったら、怖いけど、 怖くないみたいな。猫になってもいいかな?みたいなせめぎ合いが面白いんです。海外ドラマのような屈強な男たちが、猫にメロメロになってる姿がすごい面白くて、新しいジャンルの作品を読ませてもらったと感じました。すごい楽しく読んでいました。
--上田さんが演じるカオルの印象は?
上田さん クナギさんから「厳しい物言いは愛情の裏返し」という評価を得ていたり、「1匹1匹の猫の体調や機嫌を気遣う責任、思いやりがある」と言われていたりして、まさにその通りの人なんです。クナギさんが仕事の面でも、プライベートの面でも困らずにやっていけるように、仕事の進み具合をチェックしていたり、勉強でも先生みたいにドリルの確認をしていたり、世話を焼くところも描かれています。倒れているクナギさんを拾ってくるところも、正義感の強さを感じさせます。拾ってくるだけじゃなくて、ちゃんと面倒を見る責任感の強さも感じられます。ツツミに対しても困っている人を助けようと動きます。私にはない部分なんですが、人にちゃんと厳しく注意ができますし、本当に優しい人だと感じました。厳しい物言いも相手のためを思ってのことですし、ちゃんと言える強さ、頼もしさがあります。しっかりした優しさを持っている人ですし、格好いい印象もありますね。
--演じる際に意識したことは?
上田さん 最初に「もっと元気に」というディレクションをいただきました。優しく、お人よしですが、強さや頼もしさとかが表に出てくる。そういうふうに生きてる人なんだろうと感じました。クールな表情も多いのですが、感情豊かに表現した方がいいのかな?とディレクションから想像していました。『戦士感は薄くしたい』というお話もいただいて、徐々に戦い慣れていく部分もありますが、最初は普通の女の子であることも意識していました。ツンデレっぽい要素もあるから、猫ちゃんみたいな人でもあります。
--芹澤さんが演じるツツミは?
芹澤さん ツツミはカオルと同じ高校に通っている女の子で、大の猫好きなのですが、猫アレルギーというジレンマがあります。学校では、カオルと出会う時点でいじめられていて、その理由は明確に描かれていませんが、内気だったり、自分の思いを表現しづらい子なのかな?と思っています。モノローグの時は、すごく楽しそうだったり、自分の思いがいろいろあったりしますし、明るいところもあって、感情豊かです。多分、それを上手に外に出せないのかな? 猫アレルギーであることが、作品のキーにもなります。アレルギーによって切り抜けられる場面もあるので、すごく重要なキャラクターです。
--演じる際は?
芹澤さん オーディションの時、割と明るく演じたのですが、収録の際に「いじめられていた子だから、心を開ききれない、言葉がまっすぐ出せない感じ」というお話がありました。詰まってしゃべり始めるセリフもあります。思ったことを口に出すのがあんまり得意じゃないところを意識していました。
◇お互いが引っ張り合う
--共演する中で感じたことは?
上田さん こう決めてこの形で話そうというのではなくて、その時に感じたこと、ふっと出てきた気持ちを大事にしているイメージがあって、テスト、本番、リテイクと何度かセリフを聞いた時、同じセリフでも全然違うニュアンス、言い方になっているのですが、ツツミとしての軸がブレない。表現の自由度の高さが聞いてても楽しいし、納得しながらツツミを見ていけるんです。掛け合っている時、私もテストと本番で同じにならないことが多いタイプで、それがうまく働く時もあれば、悩みに変わったりする場面もあるのですが、ツツミがそれに合わせて受けてくれるので、ありがとう!という気持ちです。
芹澤さん 私は、麗奈に引っ張ってもらっていると感じていました。キャラクターとしてもカオルがしっかり引っ張ってくれて、ツツミが一生懸命付いていきますしね。お芝居でも、カオルの言葉は重みや説得力があります。そのセリフの理由がちゃんとあって、それが伝わってくるから、セリフを聞いていれば、信じて乗っかっていけるのは、やっぱり麗奈だからなんです。そもそも同期なのですが、麗奈のお芝居が大好きなんです。最近は掛け合うチャンスがなかったので、そう言ってもらえたことがうれしいです。私は、麗奈に乗っかっていたので。
上田さん 私も乗っかっていました。私は元々、(芹澤さんのことが)大好きで、悩みや悩みから解放された状態のどちらも知っているから、変化、進化を感じるんです。すごく尊敬しています。
芹澤さん こちらこそ!がすぎます。
インタビュー(2)に続く。
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