チ。 -地球の運動について-:舞台版 配役&ビジュアル公開 窪田正孝がオクジー、森山未來がノヴァクに
配信日:2025/06/13 19:53

「第26回手塚治虫文化賞」のマンガ大賞に選ばれ、テレビアニメ化されたことも話題になった魚豊さんのマンガ「チ。 -地球の運動について-」の舞台「舞台『チ。 -地球の運動について-』」の配役が発表され、俳優の窪田正孝さんが代闘士のオクジー、森山未來さんが異端審問官のノヴァクをそれぞれ演じることが分かった。三浦透子さんがヨレンタ役、大貫勇輔さんがグラス役、吉柳咲良さんがドゥラカ役、吹越満さんがアントニ役、成河さんがバデーニ役として出演する。小野桜介さんと駒井末宙さんがダブルキャストでラファウを演じ、シンガーを兼ねる。ソロビジュアルも公開された。
ミュージカル「100万回生きたねこ」などで知られるアブシャロム・ポラックさんが演出を担当し、長塚圭史さんが脚本を手掛ける。阿部海太郎さんが音楽、エラ・ホチルドさんが振り付けを担当する。東京公演は、10月8~26日に新国立劇場 中劇場(東京都渋谷区)で上演される。その後、愛知、広島、大阪、福岡公演も実施される。
同作は、「週刊ビッグコミックスピリッツ」(小学館)で2020~22年に連載されたマンガ。15世紀のヨーロッパを舞台に、異端思想の地動説を命がけで研究する人々の姿が描かれた。テレビアニメがNHK総合で2024年10月~2025年3月に放送された。
出演者のコメントは以下の通り。
◇オクジー役の窪田正孝さんのコメント
オクジーは現代を象徴するキャラクターだと感じました。まるでカルマのように時代や社会の教えに頭を押さえつけられていて、本当の自分を見えなくさせられている。この地球に、一度きりの人生に、生きていることにいまだ感動できていない。彼のどこまでも真っすぐな眼を通して、この地球の感動を観客の皆さんに届けられたらと思います。
◇ヨレンタ役の三浦透子さんのコメント
いま私が在る、自由に学び考えられるこの社会は、彼女のような女性の戦いの歴史の上に存在しているのでしょう。ヨレンタという尊い人物を演じることに大きな責任を感じています。ただただ学びたかった、学ぶことが好きだった少女が、地動説を愛し、命をかけるにまで至ったその人生を、どこまでも深い思考と心を、誠実に演じたいです。
◇グラス役の大貫勇輔さんのコメント
グラスの生き様死に様を、全身を思いっきり使って、繊細に大胆に演じたいと思います。今の段階ではどんなものになるのか分からなすぎるのですが、素晴らしいキャスト、スタッフ、皆と良いクリエーティブな時間を過ごし、今まで見たことのないような世界を皆様におとどけできるよう、精いっぱい楽しみます。
◇ドゥラカ役の吉柳咲良さんのコメント
ドゥラカは、この物語において“学問の外側にいた者が核心に触れていく”存在だと思っています。「あなたたちが計画を引き継ぐなら、私は想(おも)いを引き継ぐ」というセリフにも表れているように、彼女は冷静で観察力に優れ、大人びた一面を持ちながらも、情に厚く、人間味にあふれた人物です。そして一貫して感じるのは、彼女の強さです。過酷な環境の中で“生き抜く”ために、信念を持ち続けている。その芯の強さを大切に、丁寧に演じていきたいと思います。
◇アントニ役の吹越満さんのコメント
先日、チラシ・ポスター用なのかな、写真やあとなんか動画の撮影をしました。まだ、舞台がどういったものになるのか分かっていないのですが、宣伝は大切ですから……。衣装が用意されていましたがそれは実際の舞台で着るものではないのでしょう。と、今の段階の脚本を読ませてもらいましたが、まだ、決定ではないのだそうです。舞台装置などの指示はなくほぼ場面とセリフだけの本でした。僕がやるのはアントニと他いくつかの役だそうです。アントニという人が、どういうキャラクターかは原作のファンのみなさんの方が詳しいでしょう。先に言ってしまいますが、僕はマンガではありませんから原作通りのアントニになることは不可能です。決定していないものと不可能を前にドキドキしている今日この頃です。そのドキドキは、チ。のファンの皆さまのとは似ているのでしょうか。期待のドキドキと不安のドキドキの違いが分かりません。今、僕は、風邪を引いたり熱中症にならないように、フィジカルを使うであろう舞台のためにトレーニングをするだけです。
んあ、ここで一句
血池遅値恥 知直乳稚千致治 知家チ。父
以上
◇バデーニ役の成河さんのコメント
バデーニには「孤高」という言葉がよく似合います。それでいて内面には極めて属人的なエゴや狡猾さを併せ持つ徹底した現実主義者。彼の持つ矛盾や静かな葛藤、理性と本能の揺らぎというものに僕はとてもひかれます。地動説を受け渡されたことによって彼の中で解き放たれたもの、その正体について考え続けたいと思います。
◇ノヴァク役の森山未來さんのコメント
「勝てば官軍」という言葉にあるように、正義というものはその時の状況によって変化するもので、常に同一のものではないと思っています。物語の中で「悪役」とされる人物もそれぞれの正義を抱いて生きているはずで、一見残虐かつ許容されるべきでない行為とされるものも、その人物や背景をひもといていくことで見えてくるものもある。そんな視点で関わりたいと考えています。
提供元:MANTANWEB